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「予選決勝もこういう展開」29年ぶり出場の堀越、土壇場失点も冷静にPK戦勝利

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チームを引っ張るMF日野翔太(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.2 選手権2回戦 堀越高 1-1(PK4-3)大社高 駒沢]

 流れを持っていかれてもおかしくない展開で踏みとどまったのは過去の経験があったからだ。堀越高(東京A)は1-0とリードして迎えた試合終了間際の後半40分にロングボールから失点。勝利まであと少しというところで土壇場で追いつかれた。

 それでも、MF日野翔太主将(3年)は「都予選決勝もこういう展開だった」と冷静だった。東京都予選決勝の大成戦も1点リードの後半38分に追いつかれ、後半アディショナルタイムに再び勝ち越すという展開。この日はPK戦までもつれ込んだが、PKは4人全員が成功した。先攻の大社が2人失敗したのとは対照的に、堀越の選手たちは全員が落ち着いてGKの逆を突いた。

 29年ぶり3回目の全国選手権出場。「初戦ということで全員硬かった」と日野は振り返る。「普通だったら通るパスが通らなかったり、いつもは見えているところも見えてなかったり、そういう場面が多かった」と、全国大会ならではの難しさも実感した。

「何が起こるか分からないのが選手権。今日は失点してしまったけど、これから勝ち進むためには一人ひとりがもっと意識を高くしないといけない」。すんなりと80分間で勝つよりも結果的には良かったのかもしれない。教訓を得たうえで勝ち上がった成果を見せるのは3日の3回戦・丸岡戦。日野は「もう一回集中して、改善したい」と意気込んだ。

(取材・文 西山紘平)

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