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苦戦の米子北で大きかった2CBとGKの落ち着きと対応。DF森川和軌は「チーム全体を巻き込んでやる」ことを目指す

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米子北高CB森川和軌(3年=バディジュニアユース出身)は冷静な守備対応で勝利に貢献

[10.29 選手権鳥取県予選決勝 米子北高 2-1 鳥取城北高 Axis]

 鳥取13連覇を果たした米子北高の中村真吾監督は、自分たちの力を出しきれなかった決勝について、「本当に何も……」と首を振った。ただし、「CBの2人とGKは落ち着いてやっていた」とコメント。ともにインターハイ優秀選手のCB森川和軌(3年=バディジュニアユース出身)とCB倉田大雅(3年=五色FC出身)の両DF、GK畠山壮哉(3年==FCカミノ出身)の冷静なプレーが逆転勝利に繋がった。

 前半15分にセットプレーから失点。森川は「DFラインから自分が冷静にしてあげないといけないと思いました。それで声を掛けていたんですけども、イマイチそれはできていなかったので全国への課題かなと思います」と振り返る。

 この日、米子北は高い位置での奪い返しに幾度も成功していたが、一方で「県内であれだけ逃げられることがあまりなかった」と中村監督。やや重くなってしまい、速攻やセットプレーでゴールに迫られるシーンもあった中、GK畠山が「落ち着いているし、足下もある。ビルドアップのカバーもしてくれるので信頼している」と評する森川、またゲーム主将の倉田の落ち着き、また粘り強い守備対応は大きかった。

 森川は「前の選手たちが絶対に点を決めてくれると信じて、自分は絶対に失点はなくしようと思って戦ったので、1失点に抑えられて良かったです。自分たちは日々の練習からDFラインのコントロールとか、自分が中心にやるようにしているので、そこは自分を信じてできていたと思います」と頷いた。

 ただし、指揮官が求めるのは「CBとGKその3人とかが周りを巻き込んで引っ張ること」。この日は主将の左SB野田徹生(3年)が負傷欠場する中、経験値の少ない下級生たちの緊張、焦りがなかなか改善されなかったからだ。

 森川もその点を理解。「自分自身は落ち着いてプレーすることができて得意でもあるので、でも落ち着かせてチーム全体を巻き込んでやるということは課題だと思うので、今後へ向けて成長できたらなと思います。(全国大会では)自分が冷静な気持ちで緊張することもあると思うんですけれども、自分が冷静になってチームを勝たせられたらなと思います」。この日感じた課題を改善すること、選手権では冷静な振る舞いでチームを勝たせることを誓っていた。

ゲーム主将のCB倉田大雅(3年=五色FC出身)も勝利に貢献

(取材・文 吉田太郎)
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