beacon

好カード多数の選手権初戦。逸材たちが最後の選手権に臨む神村学園は山梨学院戦から「楽しんで勝利を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

神村学園高はエースFW福田師王、MF大迫塁主将、MF笠置潤ら注目選手たちが最後の選手権に挑む

 今年度も選手権は、大津高(熊本)対浜松開誠館高(静岡)や立正大淞南高(島根)対日本文理高(新潟)、東山高(京都)対星稜高(石川)、尚志高(福島)対徳島市立高(徳島)など初戦から好カードが続出。中でも注目を集めそうなカードの一つが、山梨学院高(山梨)対神村学園高(鹿児島)戦だ。

 山梨学院は選手権優勝2回、インターハイ優勝1回の強豪。DF一瀬大寿(現山梨学院大、25年甲府内定)やGK熊倉匠(現立正大)らを擁した2年前の選手権では、青森山田高(青森)を決勝で下し、頂点に輝いている。当時1年生でその姿を見ていた選手たちが3年生に。今年は関東大会予選、インターハイ予選、そして選手権予選と同校初の3冠を達成して選手権に乗り込んできた。

 一方の神村学園は今年、プリンスリーグ九州で首位を快走。ボルシアMG(ドイツ)入りを決めた最強FW福田師王(3年)、C大阪内定の司令塔・MF大迫塁主将(3年)をはじめ、ともにU-16日本代表のFW名和田我空(1年)と左SB吉永夢希(2年)ら各ポジションに有力選手が並び、彼らが多彩な攻撃でゴールを量産する。

 特に1年時から先発を務め、プロの世界へ進む福田、大迫にとっては3度目の、そして最後の選手権。福田が「キチンと日本で結果を残してあっちに行けたらなという思いは自分の中ではあります」と語っていたように、結果を残して次のステージへ進む意気込みだ。

 その神村学園について、オンライン抽選会に出席した山梨学院のMF宮岡拓海主将(3年)は、「圧倒的な攻撃力で相手の守備を翻弄する素晴らしいチームだと思っています」と印象を口にし、「4つ目の星を胸につけられるように、まずは初戦で神村学園さんとお互いに協力して、素晴らしいサッカーを、試合を全国に見せられたらなと思います」と力を込めた。

 一方、神村学園の中盤のキーマンで、抽選会に参加したMF笠置潤(3年)は山梨学院との初戦について、「優勝経験があって、素晴らしいチームなので試合をするのが凄く楽しみです」とコメント。そして、「神村らしい、見ている人が楽しんでもらえるように、まずは自分たちが楽しんで勝利を目指して頑張ります」と誓った。

 ともにインターハイは2回戦敗退。特に優勝候補の一角だった神村学園は、複数の主力選手のコンディション不良によって悔し涙を流している。大迫は夏の敗退直後に「こんな思いは絶対にしたくないです。もっと死にものぐるいになって、もっと勝ちに貪欲になって、最後絶対に勝ちます」と宣言していた。そこから、切り替えの部分や攻撃のバリエーション増加に取り組み、より強いチームに成長。逸材たちが夏の悔しさも糧に戦う神村学園が、山梨学院戦から決勝まで楽しみながら勝ち続ける。
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2022

TOP