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激戦区千葉県を勝ち抜いた日体大柏が3ゴールで選手権初勝利!芦屋学園との初出場同士の一戦を制す

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県決勝で市立船橋を下した日体大柏高がまずは初戦突破(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.29 選手権1回戦 日体大柏高 3-1 芦屋学園高 柏の葉]

 日体大柏高(千葉)、芦屋学園高(兵庫)という初出場校同士の顔合わせとなった県立柏の葉公園総合競技場の第1試合、立ち上がりにMF大島尚也(3年)がミドルシュートを放つなど、芦屋学園高がいい試合の入りをしたかと思われたが、先に試合を動かしたのは日体大柏だった。

 前半12分、MF相原大翔(3年)の縦パスを、柏レイソル内定のFWオウイエ・ウイリアム(3年)が強靭なフィジカルを活かしてボールをおさめる。オウイエは右サイドのFW平野伶(3年)に展開すると、平野はGKとDFの間にグランダーのクロスを入れる。これをファーサイドの FW古谷柊介(3年)が押し込んで、日体大柏が先制に成功した。

 その10分後には、右サイドからFW吉田眞翔(3年)がクロスを挙げると、古谷がヘディングで中央に折り返す。オウイエが合わせてゴールインしたかと思われたが芦屋学園守備陣のクリアに阻まれる。しかし、平野がゴール前につめて押し込み、リードを2点に広げる。

 さらに、後半に入っても勢いは止まらず、ペナルティエリアでDFを背負いながらボールを受けた吉田が、反転から左足を一閃。「あまり自信はない」(吉田)という逆足で「練習していた形」(吉田)で放たれたシュートは、ゴール左隅に吸い込まれるビューティフルシュートだった。

「良い時間帯に奪うことでゲーム運びはしやすかった」。選手権初ゴールから幸先よく3得点を奪えたことを日体大柏の根引謙介監督は、評価する。「今までのOBの方々の思いも考えると、本当に感慨深い」と、選手権初勝利をかみしめた。

 一方、FW出口遼人(3年)が自在にポジションを替えながら、左足でチャンスメイクをしていた芦屋学園。前半で2点のビハインドを負った芦屋学園の許泰萬監督は、ハーフタイムにFW野田恵佑(3年)とMF倉光諒(3年)を投入し、打開を図る。一時は3点差までリードをを広げられてしまうが、後半15分に人数をかけて中央突破を仕掛けて、途中出場の野田が1点を返した。

 さらに、ロングスローでもチャンスを創出していたDF柏木雄太(3年)は、パワープレーに切り替えた終盤には前線へと上がり、ヘディングの強さを活かした攻撃をしようとしたが、日体大柏守備陣を得点以降は崩すことはできず、敗戦の笛を聞いた。

 初めての選手権を終えた許監督は、敗戦の直後ながら来年度へ思いを込めた。

「3年生がよかったので、1年生のチャンスがあまりなかったんですよね。だから、今年以上の努力しなきゃいけない。(兵庫県で)優勝したから、今まで下に見てくれていたチームがもう下には見てくれないでしょうし。とりあえず、1回リセットして、ゆっくり休んで、もう1回奮い立たせようかなと思っています」
(取材・文 奥山典幸)
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