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「点を取るべき選手が取った」履正社、4発快勝発進!! 東邦は初戦敗退も後半ATに意地の1点

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履正社高が4発快勝で初戦突破

[12.29 全国高校選手権1回戦 東邦高 1-4 履正社高 駒場]

 第101回全国高校サッカー選手権1回戦が行われ、浦和駒場スタジアムの第1試合では4年ぶり7回目の出場となる東邦高(愛知)と2年ぶり4回目の出場となる履正社高(大阪)が対戦。前半に2点を先行した履正社が後半も2点を加点すると、東邦の反撃を1点に抑えて4-1の勝利を収めた。

 プレミアリーグWESTを戦い、MF名願斗哉(3年/川崎F内定)とDF西坂斗和(3年/徳島内定)とJ内定2選手を擁する履正社がボールを保持して試合を進めるが、東邦が粘り強い対応でフィニッシュまで持ち込ませず。逆にボールを奪えばカウンターを発動させ、右サイドのMF羽田野成琉(3年)のスピードを生かした突破から好機を生み出そうとした。

「相手がどういう出方をしてくるのか分からなかったので、ちょっと慎重になった」(履正社・平野直樹監督)

 なかなかリズムをつかめなかった履正社だが、徐々に主導権を握り始め、前半19分に試合を動かす。MF徳山亮伍(3年)が放ったミドルシュートは相手選手にブロックされたものの、浮いたボールにいち早く反応したFW古田和之介(3年)が右足で決めてスコアを1-0とした。

 攻勢を強める履正社は前半24分、ロングスローの流れからDF東尾大空(3年)が放ったヘディングシュートがクロスバーを叩く。さらに同32分には西坂が仕掛けて得たPKを古田が狙うも、東邦GK御子柴里城(3年)の好セーブに阻まれてしまった。チャンスを作りながらも追加点を奪えなかったが、同35分に2点目を奪取。名願が蹴り出したFKに反応した古田のヘディングシュートは御子柴に阻まれるも、こぼれ球をMF小田村優希(3年)が蹴り込んでリードを2点差に広げた。

 2点のビハインドを背負った東邦は後半立ち上がりの3分にMF原汰暢(3年)が鋭いミドルシュートを枠内に飛ばすが、履正社GKジョン・カミィ・信バー(3年)に右手1本で弾き出されてしまう。その後は積極的に選手交代を行い、状況を打開しようと試みるが、またもやスコアを動かしたのは履正社だった。

 後半29分、左サイドをえぐった名願のクロスがファーサイドに流れると、MF川端元(3年)のラストパスに反応した古田がフィニッシュ。シュートは相手選手にブロックされたが、こぼれ球を名願が押し込んで3点目。さらに、同38分には川端のバックパスを受けたDF森田夢生(2年)が強烈なミドルシュートでゴールを陥れ、リードを4点差に広げた。

 意地を見せる東邦は後半アディショナルタイム、原が送ったクロスを最前線に上がっていたDF朴勢己(2年)がヘディングで合わせてネットを揺らして1点を返す。しかし、反撃もここまで。逃げ切った履正社が4-1の快勝で1回戦を突破した。

 平野監督は「トーナメントなので、初戦がすごく大事。ここで波に乗れるかどうか。今日はそういう意味では、まずは勝利したこと、そして点を取るべき選手がちゃんと取れたの好材料だと思う」と振り返りつつ、「失点もそうだけど、甘さが何点か見られた。次につなげられる失敗だと思うので、きっちりと修正して次につなげられればいいと思う」と次戦、盛岡商戦に向けて気を引き締め直した。

(取材・文 折戸岳彦)
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