beacon

丸岡がPK戦を制して2年ぶりの2回戦へ!高知は2年連続で初戦で涙をのむ…

このエントリーをはてなブックマークに追加

丸岡高(福井)はエースのFW小関晴人(3年)が先制点(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.29 選手権1回戦 丸岡高 1-1(PK6-5) 高知高 柏の葉]

 5年連続33回目の出場となる丸岡高(福井)と、2年連続18回目の出場となる高知高(高知)という、常連校同士の対戦となった、県立柏の葉公園総合競技場での全国高校サッカー選手権大会1回戦第2試合。

「固かった」と小阪康弘監督が試合を振り返ったように、攻撃の形をつくれなかった丸岡高。それでもエースストライカーが均衡を破る。前半22分に高知DFがGKへバックパスをしたところを、ボールを追い続けたFW小関晴人(3年)がカットし、無人のゴールへと流し込んだ。

 高知の大坪裕典監督は、今夏のインターハイで16強入りした北陸の雄を警戒していたというが、「相手のプレスが早かった」と思うようなゲーム運びができず、シュートを打てないまま最初の40分を終えた。

「1-0では終わらないな」と前半を終えて感じていたという丸岡の小阪監督だが、後半開始1分も満たないうちに決定機を創出する。自陣からのロングスローを、小関がDFを背負いながらも反転してペナルティエリアに進入すると、小関のパスをFW中川優斗(3年)が右足で狙う。しかし、シュートはゴールポストに嫌われてしまった。「ちょっとまずいな、流れがあんまりよくないな」と小阪監督が懸念していたとおりの展開になってしまう。

 後半9分に、FW伊藤大貴(3年)との1対1をGK東大稀(2年)の好守でしのいだ高知は、同13分に最初のチャンスをものにする。直前に投入されていたMF山本愁斗(3年)が丸岡DFからボールを奪うと、FW角田颯磨(3年)にパスを送る。角田は単身持ち込むと、ゴール左隅に蹴り込む。高知はファーストシュートで同点に追いついた。

 後半終盤には丸岡が次々とチャンスをつくるも、決めきることはできず、PK戦までもつれこんだ。いずれも5人全員を成功させると、6人目で後攻の高知が失敗してしまい、丸岡が2回戦進出をきめた。

 昨年度は1回戦で堀越高(東京A)と対戦したが、1-2で敗戦を喫した。「借りを返すにはここに戻ってくるしかない」と大坪監督は選手たちにハッパをかけていたという。2年連続で先発を飾り、今年は主将を務める角田は、「昨日はちゃんと眠れましたし、今年は落ち着いて試合に入れた」と振り返った。「ベンチメンバー、応援組、誰1人欠けてもここには来れていなかった。自分のことを気にかけてくれて、支えてくれた。本当にいいチームでした」。目を真っ赤に腫らした主将は、仲間たちへの感謝を胸に大会を後にした。

(取材・文 奥山典幸)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2022

TOP