福田師王の決勝点で王者・青森山田を逆転撃破!神村学園が16年ぶり4強で国立へ
後半20分、逆転ゴールを決めた神村学園のFW
[1.4 選手権準々決勝 青森山田 1-2 神村学園 等々力]
第101回全国高校サッカー選手権は4日、準々決勝を行い、等々力陸上競技場の第2試合では神村学園高(鹿児島)が前回王者の青森山田高(青森)に2-1で逆転勝利をおさめた。青森山田は5大会連続の4強入りならず。神村学園は過去の最高成績に並び、初出場で4強入りした06年度大会以来、16年ぶりのベスト4進出を果たし、6日の準決勝で岡山学芸館(岡山)と対戦する。
青森山田は3回戦の国見戦(1-1、PK4-2)からスタメンを一人変更。DF小泉佳絃(2年)が今大会初先発となり、190cmの大型センターバックがボランチの位置に入った。GK葛西淳(3年)で、4バックは右からDF渡邊来依(3年)、DF三橋春希(3年)、DF多久島良紀主将(3年)、DF西脇虎太郎(3年)。中盤はMF芝田玲(2年)と小泉のダブルボランチで、右サイドにMF小栁一斗(3年)、左サイドにMF中山竜之介(3年)が入り、FW小湊絆(3年)とMF奈良岡健心(3年)が2トップを組んだ。
神村学園は3回戦の日大藤沢戦(1-1、PK5-3)から先発2人を変更。DF有馬康汰(2年)が右サイドバックで2試合ぶりに先発し、MF金城蓮央(1年)が今大会初先発となった。システムは4-4-2で変わらず、GK広川豪琉(3年)、4バックは右から有馬、DF大川翔(3年)、DF中江小次郎(3年)、DF吉永夢希(2年)。中盤はMF笠置潤(3年)とMF大迫塁(3年/C大阪内定)のダブルボランチで、右にMF積歩門(3年)、左に金城が入り、FW西丸道人(2年)とFW福田師王(3年/ボルシアMG内定)が2トップを組んだ。
ここまで2試合連続でセットプレーから得点を挙げてきた青森山田は序盤から立て続けにCKを獲得。芝田の精度の高いキックと奈良岡のロングスローでチャンスをつくり、神村学園に圧力をかけていく。一方の神村学園も福田と西丸の2トップが前線で起点となり、ゴールに迫る。前半11分には西丸がドリブルで多久島をかわして左足でミドルシュートを打ったが、わずかにゴール左に外れた。
青森山田も前半16分、中央でボールを受けた小湊が左サイドの中山に展開。背後を追い越してきた芝田にヒールで落とし、芝田のクロスに小湊が頭で合わせたが、ゴール右に外れた。神村学園は前半22分、福田が屈強なポストプレーを見せ、左に開いた西丸に展開。西丸のクロスに福田が右足ボレーで合わせたが、枠を捉えられなかった。
一進一退の攻防が続く中、均衡を破ったのは青森山田だった。敵陣でボールを奪った小湊がそのままドリブルで切れ込み、PA内右の深い位置からマイナスのクロス。これをゴール正面でDFを背負いながら受けた中山が振り向きざまに右足で押し込み、先制点を奪った。
前回大会は2年生ながら本職のボランチではない右サイドバックとして優勝に貢献した中山。今大会は左サイドハーフとして全試合に先発しており、その初ゴールが青森山田にとって流れの中から生まれた今大会初ゴールとなった。
1点を追う神村学園は後半開始から金城に代えてFW名和田我空(1年)を投入。同点ゴールを目指して攻勢を強めた。後半3分、吉永の左クロスに福田がダイビングヘッドで合わせたが、GKがキャッチ。同9分には高い位置で名和田がボールを奪い、パスを受けた福田が右足ミドルを打ったが、ゴール左に外れた。
青森山田は後半16分、途中出場のMF櫻井廉(3年)のスルーパスから小湊が左足で狙うが、ゴール上へ。するとその直後だった。神村学園は自陣からのロングボールを福田が落とし、西丸が抜け出す。対峙するDFをかわして左足を振り抜き、ゴール右隅にねじ込んだ。
西丸は2回戦の山梨学院戦(3-2)以来、2試合ぶり今大会2得点目。1-1の同点に追いつくと、その4分後の後半20分にはエースが逆転ゴールを奪った。カウンターから西丸がドリブルで運び、名和田に預けると、そのリターンパスを受けた西丸が左足でシュート。DFに当たったこぼれ球を福田が左足で押し込んだ。
福田も2試合ぶり今大会2ゴール目。神村学園が2トップそろい踏みで2-1と逆転に成功した。その後も攻撃の手を緩めない神村学園。後半23分には福田のスルーパスに反応した西丸が鋭い切り返しから右足で狙ったが、DFにブロックされた。3点目こそ奪えなかったが、青森山田の必死の反撃を跳ね返し、そのまま2-1で勝利。前回王者を破り、ここまで体調不良で不在だった有村圭一郎監督が戻ってくる予定の準決勝までたどり着いた。
(取材・文 西山紘平)
●【特設】高校選手権2022
第101回全国高校サッカー選手権は4日、準々決勝を行い、等々力陸上競技場の第2試合では神村学園高(鹿児島)が前回王者の青森山田高(青森)に2-1で逆転勝利をおさめた。青森山田は5大会連続の4強入りならず。神村学園は過去の最高成績に並び、初出場で4強入りした06年度大会以来、16年ぶりのベスト4進出を果たし、6日の準決勝で岡山学芸館(岡山)と対戦する。
青森山田は3回戦の国見戦(1-1、PK4-2)からスタメンを一人変更。DF小泉佳絃(2年)が今大会初先発となり、190cmの大型センターバックがボランチの位置に入った。GK葛西淳(3年)で、4バックは右からDF渡邊来依(3年)、DF三橋春希(3年)、DF多久島良紀主将(3年)、DF西脇虎太郎(3年)。中盤はMF芝田玲(2年)と小泉のダブルボランチで、右サイドにMF小栁一斗(3年)、左サイドにMF中山竜之介(3年)が入り、FW小湊絆(3年)とMF奈良岡健心(3年)が2トップを組んだ。
神村学園は3回戦の日大藤沢戦(1-1、PK5-3)から先発2人を変更。DF有馬康汰(2年)が右サイドバックで2試合ぶりに先発し、MF金城蓮央(1年)が今大会初先発となった。システムは4-4-2で変わらず、GK広川豪琉(3年)、4バックは右から有馬、DF大川翔(3年)、DF中江小次郎(3年)、DF吉永夢希(2年)。中盤はMF笠置潤(3年)とMF大迫塁(3年/C大阪内定)のダブルボランチで、右にMF積歩門(3年)、左に金城が入り、FW西丸道人(2年)とFW福田師王(3年/ボルシアMG内定)が2トップを組んだ。
ここまで2試合連続でセットプレーから得点を挙げてきた青森山田は序盤から立て続けにCKを獲得。芝田の精度の高いキックと奈良岡のロングスローでチャンスをつくり、神村学園に圧力をかけていく。一方の神村学園も福田と西丸の2トップが前線で起点となり、ゴールに迫る。前半11分には西丸がドリブルで多久島をかわして左足でミドルシュートを打ったが、わずかにゴール左に外れた。
青森山田も前半16分、中央でボールを受けた小湊が左サイドの中山に展開。背後を追い越してきた芝田にヒールで落とし、芝田のクロスに小湊が頭で合わせたが、ゴール右に外れた。神村学園は前半22分、福田が屈強なポストプレーを見せ、左に開いた西丸に展開。西丸のクロスに福田が右足ボレーで合わせたが、枠を捉えられなかった。
一進一退の攻防が続く中、均衡を破ったのは青森山田だった。敵陣でボールを奪った小湊がそのままドリブルで切れ込み、PA内右の深い位置からマイナスのクロス。これをゴール正面でDFを背負いながら受けた中山が振り向きざまに右足で押し込み、先制点を奪った。
前回大会は2年生ながら本職のボランチではない右サイドバックとして優勝に貢献した中山。今大会は左サイドハーフとして全試合に先発しており、その初ゴールが青森山田にとって流れの中から生まれた今大会初ゴールとなった。
1点を追う神村学園は後半開始から金城に代えてFW名和田我空(1年)を投入。同点ゴールを目指して攻勢を強めた。後半3分、吉永の左クロスに福田がダイビングヘッドで合わせたが、GKがキャッチ。同9分には高い位置で名和田がボールを奪い、パスを受けた福田が右足ミドルを打ったが、ゴール左に外れた。
青森山田は後半16分、途中出場のMF櫻井廉(3年)のスルーパスから小湊が左足で狙うが、ゴール上へ。するとその直後だった。神村学園は自陣からのロングボールを福田が落とし、西丸が抜け出す。対峙するDFをかわして左足を振り抜き、ゴール右隅にねじ込んだ。
西丸は2回戦の山梨学院戦(3-2)以来、2試合ぶり今大会2得点目。1-1の同点に追いつくと、その4分後の後半20分にはエースが逆転ゴールを奪った。カウンターから西丸がドリブルで運び、名和田に預けると、そのリターンパスを受けた西丸が左足でシュート。DFに当たったこぼれ球を福田が左足で押し込んだ。
福田も2試合ぶり今大会2ゴール目。神村学園が2トップそろい踏みで2-1と逆転に成功した。その後も攻撃の手を緩めない神村学園。後半23分には福田のスルーパスに反応した西丸が鋭い切り返しから右足で狙ったが、DFにブロックされた。3点目こそ奪えなかったが、青森山田の必死の反撃を跳ね返し、そのまま2-1で勝利。前回王者を破り、ここまで体調不良で不在だった有村圭一郎監督が戻ってくる予定の準決勝までたどり着いた。
(取材・文 西山紘平)
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