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[MOM4465]帝京MF土本瑶留(3年)_抜群のスキルでゲームコントロール 。司令塔はJ内定2選手に「負けず劣らずのプレーを」

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技術力の高い選手が揃う帝京高の中でも一際目立つ司令塔・MF土本瑶留(3年=横浜FCジュニアユース出身)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.22 選手権東京Aブロック3回戦 東京農大一高 0-3 帝京高 東久留米総合高G]

 難しい初戦を3-0で勝利。攻撃面での課題も残った帝京高だが、MF土本瑶留(3年=横浜FCジュニアユース出身)が80分間高いスキルを見せ続け、ゲームをコントロールした。

 ボランチの土本は、ボールを大事に戦う帝京で誰よりも多く触れて攻撃を組み立てる。この日も1タッチ、2タッチでボールを動かす一方、相手DFの逆を突くドリブルやスルーパスなど状況に応じたプレー。ボールスキルやポジショニング、身のこなしが巧みで判断をギリギリで変えることのできるMFは、相手の警戒を上回るプレーをしてのける。

 土本は「自分はフィジカルや走力というところだったりあんまり自信がないというか、他の選手と比べてそこまで走れる訳ではないので、技術やポジショニングのところで自分は勝負していきたい」。司令塔の失わない力、ゲームメーク力についてはコーチ陣も高く評価している。

「自分がやらないとチームの流れができないと思うので、しっかりそこは意識してやるようにしている」と土本。ただし、この日はハイラインを設定してきた東京農大一高に対し、チーム全体がややボールを大事にし過ぎた面があった。

 土本も反省。「自分らのスタイルの中でボールを大事に、丁寧に、1タッチとかで崩していくというのがある中で、相手を見て蹴るところとかを判断しないといけない。配球のところでもうちょっと状態の良い選手だったり、相手にとって怖いところに配球できたら試合も変わってきたのかなと思います」。スルーパスも「ダイレクトでシュートを打てるくらいのボールを出せるように」よりこだわって行く考えだ。

 帝京の3年間で自分の技術力を磨き上げてきた。「1タッチ、2タッチのミスが多かったんですけれども、最近は徐々に1タッチ目で良いところに置けたりとか、判断を変えられるところに常にボールを置けるようになってきているのかなと思います」と実感。ボールを失わない力とゲームコントロールについては、プリンスリーグ関東1部の公式戦や、プレミアリーグ勢との練習試合でも自信になっている。
 
 相手にとって怖い選手になるため、得点を取れる選手への進化を目指す考えだ。選手権出場は絶対の目標。「全国でも自分がしっかりとゲームを作って、見てて面白いなって思われるような、もっと違いが一目で分かるくらいのでプレーをしたいと思います。やっぱり2人が注目されがちですけれども、負けず劣らずのプレーをしていきたい」。攻守の要であるCB梅木怜(3年)とFW横山夢樹(3年)が今治入り。司令塔は2人に負けないプレーを選手権で見せる。
 
(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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