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[MOM4462]明桜FW臼田成那(3年)_雨中で身体を張って前進。「満足できていない」強力エースの目標は選手権での活躍と高校選抜入り

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明桜高FW臼田成那(3年=北海道コンサドーレ旭川Uー15出身)はう中で身体を張ってボールを前進させた

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.21 選手権秋田県予選決勝 明桜高 2-0 秋田商高 ソユスタ]

 初の2連覇も、エースストライカーは無念さを滲ませていた。だが、明桜高の原美彦監督が「やっぱり、臼田ですね。前で良く身体を張ってくれた」と評したように、FW臼田成那(3年=北海道コンサドーレ旭川Uー15出身)が前線で果たした役割は大きい。大雨の影響で思うようにドリブルができない状況でも、身体を張ってボールをキープし、幾度も前進し続けた。

 昨年からCFのポジションを担う臼田は、今年の秋田県1部リーグで21得点を叩き出している強力ストライカー。今大会も準決勝で2得点をマークするなど計4得点を記録している。この日も開始直後に思い切り良く放った左足ミドルが先制点に繋がった。

「スリッピーなのでどんどん積極的に打とうと。点に繋がって良かった」。だが、前半だけでシュート4本を放ちながらも自身は無得点。また、「チームのために走ることはできていた。(加えて、)攻撃の起点になることを目標としているので、そこができて良かったと思うんですけれども、もうちょっとパスの質だったり繋げて行けたら良かったと思います。(もっとできたはずなので、)納得いっていないです。不完全燃焼です」と悔しがった。

 原監督は国見高(長崎)コーチとして元日本代表FW大久保嘉人らを指導。その指揮官は早い段階から「あの子の速さと前に進んでいく強さはずば抜けている」と臼田への期待感を口にしていた。その臼田は昨年も前線で抜群の推進力などを発揮。だが、選手権全国大会は無得点で、チームも初戦敗退に終わった。

 その悔しさから、「今年1年ずっとシュート練して、自分の形が作れるようにやってきました」。PA角付近からのシュートは得意とする形に。また、シュートレンジを伸ばすことにも成功している。

 エースの自覚も成長を後押し。その自覚があるからこそ、勝つだけで喜ぶ訳にはいかない。「今年はエースとして結果をより求められていると思うので、きょうは満足できていないです」。日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)のように強くて、ボールを収められて、頭でも点を取れる万能型のストライカーになることが目標。ボールロストを減らし、どの試合でも起点となり、得点を奪う。

「全国大会ではもっと貪欲にゴールに向かって行って、起点となって、高校選抜に入れるようにアピールしていきたいです」。全国の強力ストライカーたちを結果で上回り、目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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吉田太郎
Text by 吉田太郎

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