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遠野中出身の専大北上DF菊池弥陽、3年前に誓った遠野高との決勝へ「実現して嬉しい」

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[10.29 高校選手権岩手県予選準決勝 盛大附属0-4専大北上 いわぎんB]

 専修大北上高の背番号4は、“運命”を素直に受け入れた。「遠野中学校を卒業するとき、3年後の選手権決勝でいい試合をしたいなと思っていた。それが実現して嬉しいです」。DF菊池弥陽(3年)は、そう言って笑みを浮かべた。

 今年の遠野には例年よりも多くの遠野中出身選手がスタメンに並ぶ特徴があるが、試合後の選手は「キクチ・ミハル」への意識を口々にした。

 冒頭で触れた通り、菊池は遠野中出身。現在、遠野高でプレーする選手のほとんどと旧知の仲だ。多くの仲間が近隣の遠野高に進学する中、菊池は当時、全国高校選手権に初出場していた専大北上のサッカーに憧れを抱いた。さらにその先の進学を考えて、専大北上に進むことにしたという。

 高校に進学してからもお互い意識してきたが、今年は特に大舞台で顔を合わせることが多かった。新チームで戦う作秋の新人戦決勝、今夏のインターハイ予選決勝のいずれもで対戦。1勝1敗と五分の成績を残している。

 そして10月29日に行われた準決勝の結果により、選手権予選の決勝でも対戦することが決定した。専大北上にとっては昨年の選手権予選2回戦でも敗れている相手でもあることから、菊池だけでなく、選手全員が遠野への意識を強くしている。

「ボランチの2枚(菊池遥大と昆野翔太)がキーマンだと思っている。そこにトップ下の7番(馬場大瀬)を加えた三角形、その3人に自由にさせないようにしたい」と警戒を強めた菊池。とにかく悔いのないように戦い切ること。一生の思い出に残る最高の一戦にする。

(取材・文 児玉幸洋)
●第102回全国高校サッカー選手権特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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