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[MOM4487]聖光学院DF鈴木悠真(3年)_足がつろうとも「意地でも」ピッチに立ち続けた主将…味方を鼓舞し続けてつかんだ完封勝利

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聖光学院高キャプテンのDF鈴木悠真(3年)は終盤足をつりながらも全力で味方を鼓舞し、相手の攻撃をはね返した

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.3 選手権福島県予選準決勝 聖光学院高 1-0 帝京安積高 郡山西部サッカー場]

「彼がすごすぎる。彼の代わりはチームの中にいませんので、倒れるまでやらせようと思いました」と聖光学院高・山田喜行監督が絶大な信頼を寄せるキャプテンのDF鈴木悠真(3年)。この日も味方を大きな声で鼓舞し続け、体を張った守備を試合終了まで見せて、無失点勝利に大きく貢献した。

 後半の途中で、足をつってしまい、味方に足を伸ばしてもらう場面があった。「この舞台に立てない選手がいますし、テレビ(この日はYouTube中継があった)で応援してくれる方の思いもあります。自分が足をつって負けるのは嫌だったので、意地でも試合に出ようと思いました」とチームを応援してくれる人、そしてベンチ入りできなかった選手たちのためにと、気力を振り絞って全力を尽くした。

 無失点勝利の要因について鈴木は「準決勝に進むに当たって、帝京安積のクロスの質が高いということを言われて練習してきました。山田先生の練習のおかげでクリアできるようになりました」と相手のクロスを力強くはね返すことができたことを挙げた。「チームが始動した頃はFWに頼りすぎて守備がおそろかになっていたので、この1年、守備を強化してやってきました」と日々の積み重ねも生きた。

 決勝で対戦する尚志にはインターハイ予選決勝で敗れている。「負けた悔しさがこのチームを強くさせました。このメンバーで全国に行くんだ、と全員が思っているので、自分たちのサッカーをやるだけです」と意気込む。尚志の強力な攻撃陣をはね返すことを期待したい。

(取材・文 小林健志)
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小林健志
Text by 小林健志

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