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[選手権]奈良育英が一条を下して3連覇に王手! 生駒とのファイナルは「甘さをなくして臨む」:奈良

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[11.5 選手権奈良県予選準決勝 奈良育英高 2-1 一条高 奈良県立橿原公苑陸上競技場]

 5日、第102回全国高等学校サッカー選手権大会奈良大会の準決勝が奈良県立橿原公苑陸上競技場で行われた。第1試合では、3連覇を狙う奈良育英高と第98回大会以来の決勝進出を目指す一条高が対戦。奈良育英が2-1で一条を下し、決勝戦へと駒を進めた。

 立ち上がり早々からCKのチャンスを立て続けに作っていた奈良育英が、先にスコアボードを動かす。前半13分、MF有友瑠(2年)の蹴ったCKに、MF西村優士(1年)が頭を合わせて先制した。一条は、粘り強く守備し、それ以上の失点は許さないものの、追いつくチャンスをなかなか作れない。奈良育英が1点をリードし、折り返した。

 後半に入っても、しばらく拮抗した状態が続いたが、同12分、奈良育英はMF藤岡仙太郎(3年)が右サイドから突破すると、MF水津煌人(2年)に預け、最後は藤岡がシュート。2点目を奪った。

 粘り強く守備し、好機を伺っていた一条は、後半16分、MF中道海(3年)が相手選手を交わし、ミドルシュート。これがゴールネットを揺らし、1点を返す。点差は縮まったものの、互いに守備の集中を切らすことはなく、それ以降はスコアが動かないままタイムアップ。奈良育英が、3連覇に王手をかけた。

 連覇に王手をかけてはいるものの、奈良育英に油断はない。キャプテンのDF奥村央樹(3年)は、「2点取れたことは良かったけれど、最後に失点してしまったのは、自分たちの甘さ。ピッチ上の守備で寄せの甘さなどもあったが、それは試合のピッチ以外のところでの甘さが表れてしまったもの」だと省み、梶村卓監督もまた、「トレーニングでも、まだ甘さがあった。日常のところから甘さがあるからこそ、その甘さがピッチに出たと感じた」と語っている。この自分たち自身への厳しさは、決勝戦で勝利し、奈良大会で頂点を取ることを目的にしたものではない。それよりも先を見据え、全国の舞台に奈良県代表として立ったときに、誇り高く勝利を勝ち取るためだ。

 まずはその全国大会への出場権を得るための3連覇を果たすべく、「ピッチ以外のところから甘さをなくし、決勝に臨む」と奥村。決勝戦では、甘さを出すことなく戦い抜き、「クリーンシートで勝利したい」と力強く語った。

(取材・文 前田カオリ)
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