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プリンス得点王がPK2度成功! 北海FW野村光希「練習してきたことを貫いた」

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北海高FW野村光希(3年)が同点ゴール

[12.29 選手権1回戦 北海 1-1(PK6-5) 大手前高松 オリプリ]

 自ら獲得したPKで同点ゴールを決め、最後のPK戦でも1人目のキッカーで成功。高円宮杯プリンスリーグ北海道で18ゴールを挙げて得点王を獲得した北海高FW野村光希(3年=アスルクラロ札幌U-15)がさすがの決定力で19年ぶりの初戦突破に導いた。

 0-1で迎えた後半5分、ロングスローのこぼれ球をペナルティエリア右に持ち込み、相手のファウルを誘った。「ゴールを狙えば相手も来るので、相手が来たところの逆を狙ってファウルをもらう形はリーグ戦を通してあった」。そこで得たPKを冷静に右へと沈め、チームを救う同点ゴールとなった。

 PK戦では1人目のキッカーとして登場し、試合中と同じ右のコースに蹴り込んだ。「どっちに蹴るかは迷ったけど、自分が毎日練習してきたことを貫いてやりたかったので自信を持って右に蹴った」。同じGKとのPKでは駆け引きが試される中、冷静なメンタルで再びゴールを陥れた。

 昨年度も主力を担っていたが、初戦の国見高戦で無得点のまま敗退。この悔しさを1年間の努力につなげてきた。

「強豪校を見ていて思ったのは動き出しの違い。自分はボールだけ見ていたけど、全国のFWはチェックの動き、相手の逆を突く駆け引きがうまかったので、駆け引きのところで相手を揺さぶったりして、より楽にボールを受けられるようにしてきた」

 2度目の選手権の舞台では成長を実感できた。「去年はなかなか前に進めなくて、収められないし、前を向けないというのがあったけど、今日はフィジカル面でビビらず、収めて下を使ったり、得意のフィジカルを使って前にゴリゴリ行けて起点になる回数は増えたと思う」。勝利とともに大きな手応えを得た。

 もっともこの日は流れからの得点は奪えず、次の一戦に課題も残したという。

「自分たちの2トップで裏に抜けて起点を作るのをやっているので、裏を取って田中(準人)と近い距離感で崩して点を決められたら理想」。そう意気込む2回戦の相手は自慢の堅守で日章学園高を破った名古屋高。「まずは一戦必勝でやってきた19年ぶりの1勝を取れて安心した気持ちだけど、これで満足せず、中1日の練習で120%準備して、チームでまた雰囲気良くできたら」と前向きに挑んでいく構えだ。

(取材・文 竹内達也)

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竹内達也
Text by 竹内達也

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