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[MOM4593]佐賀東DF甲斐桜助(2年)_要注意人物に対応した守備の要が16強へと導く決勝点…指揮官も「不思議な感覚はない」と賛辞

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決勝点を叩き込んだ佐賀東高DF甲斐桜助(2年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 選手権2回戦 帝京大可児高 1-3 佐賀東高 味フィ西]

 本職の守備では体を張った粘り強い対応で最少失点に抑え、攻撃面では決勝点となるゴールを奪取。佐賀東高DF甲斐桜助(2年)は攻守に躍動し、チームの勝利に大きく貢献した。

 帝京大可児の前線には要注意人物が入っていた。10番を背負うFW加藤隆成(2年)。県1部リーグ40発、選手権予選21発、夏の全国高校総体で3発、そして選手権1回戦でもゴールを記録していた絶対的なフィニッシャーだ。

 相手の2年生エースを封じ込めることは、勝利への近道となる。「常にシュートを狙っているし、これまでもたくさん点を取っている選手なので警戒していた。CBの2枚でチャレンジとカバーを徹底しようと話していた」。甲斐はCBでコンビを組んだDF後藤光輝(2年)とともに、加藤を監視下に置き続けようとした。

 それでも、18分に加藤に1点を奪われた。だが、これ以上の得点は許さないと気を引き締め直す。圧倒的に帝京大可児にボールを保持されながらも、「相手に飛び込まずにシュートを打つ瞬間にブロックに行くことや、一発でかわされないようにすることはチームで共有できていた」と相手に2点目を許さなかった。

 守備面で奮闘するだけでなく、前半34分にはゴールも奪う。左サイドのDF江頭瀬南(2年)の美しい放物線を描くクロスに反応。「新人戦のときも同じように瀬南からのクロスを決められたし、練習のときから瀬南は良いクロスを上げてくれていたので信じて飛び込んだ」。ヘディングで合わせたシュートはゴールネットを揺らし、決勝点となるゴールが生まれた。蒲原晶昭監督も「ヘディングが強い上に逃げない。ボールに対しての思いは強いものがあるので、点数を取ったのも不思議な感覚はない」と賛辞を惜しまなかった。

 3-1の勝利を収めたチームは、過去最高となるベスト16に進出。「あと一つ勝てばベスト8。次も絶対に勝ちたい」と“16強の壁”を打ち破ろうと燃えている。

(取材・文 折戸岳彦)

●第102回全国高校サッカー選手権特集
ゲキサカ編集部
Text by ゲキサカ編集部

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