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怪我や体調不良の連続に苦しんだ“スーパー中学生”の高校1年目が終了…昌平MF山口豪太「来年は自分が」

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[1.4 選手権準々決勝 青森山田 4-0 昌平 浦和駒場]

 昌平高のMF山口豪太(1年)は後半22分から初戦で先発出場して以来の出場を果たした。最初はトップ下に入ると、途中からは左サイドに移ってプレー。時折、ドリブル突破で持ち味も披露した。

 しかし4点ビハインドからの投入で、一番期待された得点という部分では結果を残すことが出来なかった。「久しぶりの出番だったけど、負けたので残念です」。0-4という大敗に肩を落とした。

 スーパー1年生になるはずだった。山口は中学2年生の時にFC LAVIDAで高円宮杯U-15準優勝を経験。準決勝で決めたスーパーゴールは、大きな話題を集めた。世代別代表に飛び級招集を受ける逸材には、高校年代でも大きな期待が集まった。

 しかし1年目は苦しいシーズンになってしまった。6月に両足を疲労骨折。さらには度重なる体調不良もあって、コンスタントに試合に出ることが出来なかった。

 そして今年最後の大会となった高校選手権直前にも両足の痛みが再発。本人も「びっくりした」という初戦の先発起用だが、痛みがあったことで思うようにプレーできなかったという。

 またその間に中学時代からチームメイトとして切磋琢磨してきたMF長璃喜(1年)が初戦、そして2戦目の米子北戦と連続ゴールを記録した。「嬉しい面もあったけど、何か引っかかる思い、悔しい思いもあった」と大いに刺激を受けることになった。

 ただこの1年で成長した自覚もあるという。「ドリブルだけしていれば中学校は上手くいったんですけど、オフザボールの動きとか3年生からいろいろと教えてもらって、いいものを吸収させてもらった」。選手権ベスト8の壁を超えることで、恩返しをしたい考えだ。

 そして再び世代を代表する存在になりたい。「まずは代表というよりチームで活躍したい。その活躍が認められれば呼んでもらえると思う。とにかく怪我を直して、来年は国立のピッチに立てるように、自分が点を取って勝たせられるようにしたいです」。今年味わった屈辱は、必ず跳ね返す。

(取材・文 児玉幸洋)

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児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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