beacon

3試合連続ビハインドからの猛攻で4強入り!左右両足で2アシストの近江MF川上「それを前半からできるように」

このエントリーをはてなブックマークに追加

正確なキックで2アシストを記録した近江MF川上隼輔

[1.4 選手権準々決勝 神村学園 3-4 近江 浦和駒場]

 左右両足からの正確なキックで2アシストを記録した。壮絶な点の取り合いで神村学園を4-3で下した近江高(滋賀)。ダブルボランチの一角で先発したMF川上隼輔(3年)は後半から3バックの一角にポジションを下げると、セットプレーのキッカーとして2度の同点ゴールを演出した。

 1-2の後半13分、川上の右CKは一度は弾かれたが、こぼれ球を再び川上が拾うと、利き足とは反対の左足でクロス。これをMF山本諒(2年)がヘディングで叩き込み、2-2の同点に追いついた。直後に再び勝ち越された近江だが、逆にここから一気に攻勢を強め、後半26分、今度は川上が右足で上げた右CKに直接、山本が頭で合わせた。

「(セットプレーは)自分のボールの質で決まる。合わせるポイントに蹴るだけ」とキックへの自信を口にする川上は「(山本は)ゴールへの嗅覚がすごい」と、途中出場で2得点を挙げた2年生アタッカーを称えた。

 後半アディショナルタイムに劇的な決勝点が生まれ、4-3の逆転勝利をおさめたが、「2回戦も3回戦もリードされる形だった」(川上)と振り返るとおり、2回戦の日大藤沢戦(1-1、PK4-3)、3回戦の明秀日立戦(1-1、PK4-2)も先制されながら追いつき、PK戦を制して勝ち上がってきた。

「プリンスリーグでも自分たちがスコアで負けているときにゴールに向かう動きに強さが出るところがある。そこを前半から、負けていないときからできるようになれば」。そう課題を口にする川上は国立競技場での準決勝を見据え、「近江らしさはパスやドリブルだけでなく、セカンドボールや球際のところで泥臭く戦って相手に向かうサッカー。それを国立で見せたい」と力強く意気込んだ。

(取材・文 西山紘平)

●第102回全国高校サッカー選手権特集
西山紘平
Text by 西山紘平

TOP