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GK鈴木がPK戦で2本ストップ!青森山田が名門校対決を制し、2年ぶりの決勝進出!

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前半11分、青森山田高DF小泉佳絃が先制ヘッド

[1.6 選手権準決勝 市立船橋高 1-1(PK2-4)青森山田高 国立]

 青森山田が決勝進出! 第102回全国高校サッカー選手権は6日、東京・国立競技場で準決勝を行い、第1試合で優勝5度の市立船橋高(千葉)と同3度の青森山田高(青森)が対戦。名門校対決は1-1で突入したPK戦の末、青森山田が4-2で勝ち、8日の決勝進出を決めた。

 12年ぶりの準決勝進出を果たした市立船橋は4-4-2システム。GKギマラエス・ニコラス(2年)、右SB佐藤凛音(3年)、CB宮川瑛光(3年)、CB五来凌空(3年)、左SB内川遼(3年)の4バック。中盤は白土典汰(3年)と太田隼剛主将(3年)のダブルボランチで右SH佐々木裕涼(3年)左SH足立陽(3年)、そして2トップは今大会5得点で得点ランキング首位のFW郡司璃来(3年)と久保原心優(2年)がコンビを組んだ。

 一方の青森山田は最近9大会で7回目の準決勝進出。4-2-3-1システムのGKは鈴木将永(3年)、4バックは右SB小林拓斗(3年)、CB小泉佳絃(3年)、CB山本虎主将(3年)、左SB小沼蒼珠(2年)。中盤は菅澤凱(3年)と芝田玲(3年)のダブルボランチで右SH杉本英誉(3年)、左SH川原良介(3年)、トップ下が福島健太(3年)、1トップは4得点で得点ランキング2位のFW米谷壮史(3年)が務めた。

 青森山田がファーストプレーからクロスへ持ち込むなど、主導権を握る。CK、ロングスローの本数を増やすと11分に先制点。芝田の左CKを190cmCB小泉が圧倒的な高さのヘッドでゴール右隅へ流し込んだ。

 青森山田はセットプレーで先にボールに触れるなど警戒されている中でも強さを発揮。菅澤らがセカンドボールの攻防で優位に立ち、米谷や福島、芝田を潤滑油にボールを繋ぐ力も見せていた。市立船橋も前半中頃からリズム。佐々木や足立がプレッシャーを掻い潜ってパスを繋ぎ、郡司がミドルシュートを打ち込むなど少しずつだが攻撃をやり切る回数を増やす。

 そして、佐藤がロングスローを連投。また、良い形でボールを奪って前線へボールを入れるが、青森山田はスピードへの対応を含めて鉄壁の守りを見せる小泉や高さを発揮する山本中心に隙を見せない。前半45分、市立船橋は敵陣中央でボールを奪い、太田のスルーパスに久保原が反応。だが、青森山田は左SB小沼がカバーし、1-0で前半を折り返した。 

 市立船橋は後半開始から佐々木に代えて左SH須甲優理(3年)を投入。足立を右サイドへ移した。後半も立ち上がりから青森山田が圧力をかける。菅澤のインターセプトなどからボールを素早く動かしてクロスへ持ち込むが、市立船橋もゴール前の攻防で引かずに凌いで反撃。8分には縦パスを収めた郡司がターンから右足シュートを打ち込む。

 青森山田は直後に川原をMF後藤礼智(3年)へスイッチ。市立船橋はポゼッションからロングボールを交えながら攻め、セットプレーを獲得する。相手のミスを突くシーンもあったが、カバーリングの意識が高い青森山田は素早い対応でシュートを打たせない。

 青森山田は25分、福島に代えてFW津島巧(3年)を送り出す。カウンターから津島がシュートへ持ち込むも、1点差で粘った市立船橋が同点に追いつく。34分、中央寄りの位置でビルドアップに係わった足立が右タッチライン際の佐藤へパス。そして、佐藤がPAへ潜り込んだ太田へグラウンダーのパスを通す。これを太田が中央へ折り返すと、最後は久保原が右足ダイレクトでゴールネットへ沈めた。

 追いついた市立船橋はさらに40分、須甲の左クロスがゴール前へ通り、久保原がDFをブロックしながら決定的な左足シュート。だが、青森山田GK鈴木が身体全体で止める。青森山田は44分に杉本をMF齊藤和祈(3年)とスイッチ。市立船橋も直後に久保原をMF岡部タリクカナイ颯斗(2年)と入れ替えた。市立船橋がロングスローで逆転を目指すが、1-1のまま後半終了。即突入したPK戦はGK鈴木が2本を止め、青森山田が2年ぶりの決勝進出を決めた。

(取材・文 吉田太郎)


●第102回全国高校サッカー選手権特集
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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