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市立船橋の清水内定FW郡司璃来が4強決定弾、次戦は得点ランク1位2位対決「次で決めて得点王になりたい」

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市立船橋高(千葉)のFW郡司璃来(3年/清水内定)

[1.4 選手権準々決勝 堀越 2-1 佐賀東 柏の葉]

 今大会最多の5得点目を挙げた。市立船橋高(千葉)のFW郡司璃来(3年/清水内定)は自らのゴールで、チームを12年ぶりの4強に導いた。「ずっとテレビで見てた舞台。そこに次は立てる。しっかり活躍したい」と国立競技場への思いを口にした。

 3回戦までで4ゴールを挙げ、得点ランクトップタイに立っていたエースは、試合開始から徹底マークを受けた。だが、執拗な競り合いにも郡司は冷静。「イラっとしてもジャッジは変わらない。次のプレーに切り替えなきゃいけない」と集中は途切れなかった。

 市立船橋は前半21分にFW久保原心優(2年)の得点で先制に成功。だが、前半終了間際にはオウンゴールで追いつかれた。「自分はこぼれてきたり、少ないチャンスをモノにすればいい」。郡司はボールに触れられる時間も少ないなか、わずかな隙を逃さないように神経を研ぎ澄ませる。

 そして、後半開始早々に真価を発揮する。後半2分、右サイドからMF足立陽(3年)がクロスを上げる。MF須甲優理(3年)がニアサイドで囮になってスルー。郡司にはDF太田陸斗(2年)のマークがついていたが、「あのマークの付き方だったら、自分の得意な一瞬のスピードで剥がせる」と加速する。右足ダイレクトで合わせ、決勝ゴールを押し込んだ。

 2011年度以来6度目となる頂点を目指す市立船橋は、準決勝で青森山田高と対戦する。プレミアリーグEASTで1分1敗と負け越している強豪だが、郡司は「自分がちゃんと点を決めないといけない」とリベンジに燃える。

 得点王争いも佳境だ。この試合の得点で5ゴール目となった郡司は単独首位に立った。2位には青森山田FW米谷壮史(3年)が4得点で迫る。郡司も「米谷くんは彼は得点能力がある。(得点王を)いま争っている」と意識。「しっかり次の試合で決めて、得点王になりたい」と個人の目標も強調した。

 エースとしての自覚は強い。「チームを勝たせなきゃいけないのがそのチームのエース。しっかりそういう仕事をしなくてはいけない」。あと二度の勝利で頂点に手が届く。だからこその重圧もあるが「そういうプレッシャーに負けていたら自分のプレーは出せない。プレッシャーはあまり考えないように」と自身の役割に徹するつもりだ。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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