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近江の爆発的な攻撃力を後方で支えるDF西村想大、目まぐるしく変わる3バックに「だれが入っても問題ない」

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身体を張った守備を見せる近江DF西村想大(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.6 選手権準決勝 近江 3-1 堀越 国立]

 試合の中でDFラインを構成する選手は目まぐるしく変わるが、動じることはない。3バックの中央を守るDF西村想大(3年)が近江高(滋賀)の最終ラインを束ね、快進撃を後方から支えてきた。

 西村を3バックの中央に置き、右にDF安田旭(3年)、左にDF金山耀太主将(3年)が入るのがスタートの基本だが、これまでの3試合はいずれも試合途中で安田に代わってMF川地一颯(3年)が3バックの一角に入り、金山もウイングバックにポジションを上げるなど、試合の中で3バックの顔触れは変化。それでも西村だけはこの日の後半アディショナルタイムに途中交代するまでフルタイム出場を続けてきた。

 この日はFW荒砂洋仁(3年)が負傷欠場したこともあり、4試合目で初めてスタメンが変わり、金山が左ウイングバックで先発。3バックの左ではMF廣瀬脩斗(2年)が今大会初先発となった。とはいえ、廣瀬もここまで2試合に途中出場しており、3バックは経験済み。西村は「だれが出ても大丈夫なように教えてもらってきているし、だれが入っても連係面に問題はない。1年間やってきたことの強みが出ている」と胸を張る。

 金山の攻撃力も武器の近江だが、金山が3バックの左に入っているときも後方に西村が構えていることで思い切りの良い攻撃参加ができている。金山について「頼りがいのあるキャプテン」と話す西村は「あいつの攻撃力を出させるために後ろから支えたい」と意気込む。

 後半アディショナルタイムにPKで1失点したことについて「最後に失点したのは自分たちの甘さ」と反省するDFリーダーは青森山田(青森)との決勝に向け、「青森山田はラスボスなので。倒して優勝までいきたい。決勝は無失点で抑えられたら」と、今大会初、有終の美となる無失点で日本一を勝ち取るつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

●第102回全国高校サッカー選手権特集
西山紘平
Text by 西山紘平

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