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千金の先制弾…青森山田MF福島健太はタイトル懸かった試合で“再び”ゴール「絶対に決めてやろうと思っていた」

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先制ゴールを挙げたMF福島健太(3年)

[1.8 選手権決勝 青森山田高 3-1 近江高 国立]

 反転ボレーはゴールに鋭く突き刺さった。青森山田高(青森)のMF福島健太(3年)は前半33分に均衡を破る先制ゴール。「いい形でボール入ってきて、あとは振り抜くだけ。本当に気持ちのこもった一振りだった」と喜びを語った。

 4度目の優勝に一歩近づく今大会初ゴールとなった。前半33分、MF杉本英誉(3年)が右サイドから敵陣PA内にパスを出すと、待ち構えたのは福島。「コンパクトに打つことだけを意識していた」。胸トラップでボールを止めると、反転しながら右足ボレーを放ち、ゴールに突き刺した。

 優勝が懸かった大一番で底力を発揮する選手だ。攻撃の起点として出場し続けたプレミアリーグEASTでもゴールは遠かった。だが、リーグ優勝が懸かった12月3日の第22節・FC東京U-18戦で待望の初ゴール。優勝ジンクスは多少意識していたようで「プレミアのときも優勝が懸かった試合。きょうも優勝を懸けた試合だった。絶対に決めてやろうと思っていた」と語る。チームの勝利を最優先にプレーし続けた福島が、最後に自らの手で勝利に貢献した。

 福島が1年生のとき、青森山田は“3冠”を達成。「これが高校年代最強なんだ」。自身は2年生でも定位置につけず苦しむ日々が続く。「ベンチにも入れない状況が続いてすごく苦しかった。報われないのかなと思ったけど、こうやって3年の最後に決められてうれしい」。努力はうそをつかず、最後に歓喜をもたらした。

 卒業後は、今年度に全日本大学サッカー選手権で初の準優勝に輝いた京都産業大に進学する。「ここで自分は終わりではない。京産に入ってからも活躍できるように、どんどん成長できるようにがんばりたい」と大学サッカーでの奮闘を誓った。

(取材・文 石川祐介)

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石川祐介
Text by 石川祐介

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