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桐蔭横浜大が元日のインカレ決勝へ! 終盤に追いつかれるも延長戦の末に関学大を撃破、3年越しの初優勝に王手

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桐蔭横浜大MF山内日向汰(3年=川崎F U-18)が先制ゴール

[12.25 インカレ準決勝 桐蔭横浜大2-1(延長) 関西学院大 カンセキ]

 第71回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は25日に準決勝を行った。桐蔭横浜大(関東4)と関西学院大(関西1)の対戦は延長戦の末、桐横大が2-1で勝利。3年越しの決勝進出で悲願の初優勝に王手をかけた。1月1日に国立競技場で新潟医療福祉大と対戦する。

 Jリーグクラブ内定者13人を擁する桐横大は、4-4-2の布陣を敷く。GKは北村海チディ(4年=関東一高/藤枝内定)、4バックは左からDF田中大生(3年=関東一高)、DF吉田和暉(4年=前橋育英高)、DF中野就斗(4年=桐生一高/広島内定)、DF羽田一平(4年=作陽高/岐阜内定)が並ぶ。ボランチはMF山内日向汰(3年=川崎F U-18)とMF高吉正真(4年=川崎F U-18/北九州内定)。左サイドはMF水野颯太(4年=常葉大橘高/甲府内定)、右サイドはMF楠大樹(4年=桐生一高/東京V内定)が入り、2トップはFW寺沼星文(4年=FCトリプレッタユース/水戸内定)とFW山田新(4年=川崎F U-18/川崎F内定)を起用した。

 関学大は4名がプロ行き決定済み。4-3-3の布陣で、GKは藤澤周弥(2年=初芝橋本高)、4バックは左からDF竹村健汰(4年=近江高)、DF山本祐也(4年=近大附高)、DF山内舟征(4年=近江高)、MF濃野公人(3年=大津高)を配置。中盤3枚はMF美藤倫(3年=東海大大阪仰星高/G大阪内定)、MF長尾優斗(3年=G大阪ユース)、MF平山湧喜(4年=藤枝明誠高)。MF倍井謙(3年=名古屋U-18/名古屋内定)が左サイドで中盤から前線に動き、FW山田剛綺(4年=京都橘高/東京V内定)とFW根木洸希(4年=C大阪U-18)は前線に張った。

 関学大は前半9分にアクシデント。ここまでチームを牽引してきた山田が左太ももの裏を痛め、ピッチを後にする。同13分にFW木村勇大(4年=大阪桐蔭高/京都内定)が出場。京都や代表での活動からチームを離れていたエースが前半からピッチに姿を現した。

 それでも関学大は乱れず、中盤3枚を起点にボールを握る。前半16分、前線につないだボールを倍井がPA手前で落とし、最後は木村が渾身の右足シュート。しかし、ボールはゴール上にはずれていった。バランスの取れた攻守で試合を優位に運ぶ関学大だが、その後も決定機を結実させることはできない。

 すると、桐横大が少ないチャンスをモノにする。前半アディショナルタイム、山内が右サイドからボディフェイントでマークをはがすと、そのままPA右に進入。右足シュートは相手選手に当たり、そのままゴールに吸い込まれた。

 前半は桐横大が1-0のリードで折り返す。追いかける関学大は後半10分に根木を下げ、FW岡島温希(4年=浜松開誠館高)を投入。しかし、前半ほどの攻勢はなくなり、前線までボールを運ぶことができない。

 桐横大は後半23分に水野を下げ、MF井出真太郎(3年=横浜FMユース)が出場。関学大も直後に平山に代え、MF高木大輝(3年=京都橘高)が入る。同28分には高木がロングカウンター。左サイドから折り返し、最後は倍井がダイレクトで合わせるが、GK北村の好セーブに阻まれた。

 関学大は後半37分に2枚替え。美藤と山本を下げ、MF佐藤陽太(3年=京都橘高)とDF稲田翔真(2年=神村学園高)が入る。すると交代策が的中。同44分に左CKで敵陣内にボールが入ると、稲田が倒されてPKを獲得した。

 キッカーは、2回戦でもPKを沈めた木村。静まり返るスタジアムの中で冷静にゴール左隅に決め切り、試合を振り出しに戻す。90分で決着はつかず、延長戦に突入した。

 延長前半は拮抗状態になる。関学大は延長前半12分に木村の豪快シュートがゴールに刺さるが、直前の岡島のプレーにファウルが認められてノーゴールの判定。1-1のまま延長後半に進んだ。

 試合は延長後半15分も過ぎ、アディショナルタイムに突入。すると、桐横大が試合を動かす。井出が左サイドからクロスを上げると、途中出場FW白輪地敬大(3年=桐蔭学園高)がスライディングシュート。GK藤澤を通り過ぎたボールはゆっくりとラインを割り、桐横大のゴールとなった。

 直後に試合終了のホイッスルが響き、桐横大が2-1で勝利。死闘を制して3年ぶりの決勝に駒を進めた。

(取材・文 石川祐介)
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