明治大がインカレ4強入り! 前半先制で優位、後半は関東得点王&アシスト王・中村草太の投入が奏功…負傷者増の仙台大を撃破
[12.13 インカレ3回戦 明治大 2-0 仙台大 ブリオベッカ浦安競技場]
第72回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は13日に3回戦を行った。明治大(関東3)と仙台大(東北1)の対戦は、明大が2-0で勝利。2年ぶりにベスト4入りを果たした。21日の準決勝では関東王者・筑波大(関東1)と対戦する。
シードの明大は2回戦から登場し、関西学院大(関西3)との初戦で5-3の打ち合いを制した。3回戦ではスタメンを2人変更。3-5-2の布陣でGKは上林豪(3年=C大阪U-18)、3バックは左からDF岡哲平(4年=FC東京U-18/FC東京内定)、DF井上樹(4年=甲府U-18/甲府内定)、DF村上陽介(4年=大宮U18/大宮内定)。ボランチ2人はMF常盤亨太(3年=FC東京U-18)とMF木内達也(3年=鹿島ユース)。左WBはDF阿部稜汰(4年=日章学園高)、右WBはDF内田陽介(3年=青森山田高)で、トップ下にMF熊取谷一星(3年=浜松開誠館高)。2トップはFW太田龍之介(4年=岡山U-18/岡山内定)とFW真鍋隼虎(2年=名古屋U-18)が並んだ。
同じくシードの仙台大は2回戦で広島大(中国)を3-1で撃破した。その試合で負傷者を出した影響もあり、3回戦では先発3人を入れ替え。3-4-2-1の布陣でGKは高橋優仁(4年=FC東京U-18)、3バックは左からDF和田昂士(4年=横浜FMユース)、DF前田航星(1年=鹿島ユース)、DF寺田一貴(4年=日体大柏高)。左WBはDF石尾陸登(4年=JFAアカデミー/仙台内定)、右WBはMF得能草生(4年=青森山田高/水戸内定)。ボランチ2人はMF玉城大志(4年=浦和ユース/群馬内定)とMF田中慶延(4年=山形ユース)。2シャドーにFW横溝広太(2年=横浜FMユース)とMF與那覇航和(4年=浦和ユース/岐阜内定)。1トップにFW波田祥太(4年=浦和ユース)が入った。
試合開始早々、仙台大にアクシデントが起きる。寺田が左足を痛めて一時プレーを再開させるが、すぐに続行不可能に。MF小松朝陽(1年=鹿島ユース)が投入された。3バックは左から石尾、前田、和田の並びに変更。小松は左WBに配置された。
試合は明大がボールを握る展開。シュートはブロックされる展開が続くも、前半22分に待望のゴールが生まれる。
中盤で内田がFKを蹴るが、PA手前に跳ね返される。相手にカウンターを食らいそうになるところで、常盤がスライディングタックルでボールだけを綺麗に刈り取る。常盤はすぐさま立ち上がって逆カウンター。PA左手前から右足シュートを放つと、PA内の太田がわずかに軌道を変える。ボールはそのままゴールに吸い込まれ、明大が先制点を手にした。
仙台大も前半30分に決定機を作る。右サイドの得能が鋭い突破で深い位置からクロス。跳ね返されたボールを與那覇がトラップして左足シュートを放つも、ゴール右外に外れていった。
前半はそのまま明大のリードで折り返した。仙台大は後半から4バックに変えながら反撃を狙う。一方、明大は後半22分に最初の交代カードとして、真鍋を下げてFW中村草太(3年=前橋育英高)を投入した。関東大学リーグ1部の現体制史上初となる得点王&アシスト王に輝いた10番の出場で、試合の流れは再び明大に傾く。
そして後半39分、次にスコアを動かしたのは再び明大だった。自陣からのスローインを受けた太田が右サイド中盤から縦に長いスルーパス。相手守備陣を追い抜く形で、中村がボールを収める。そのまま敵陣PA中央に食い込んでいくと、飛び出したGK高橋に倒される。主審はファウルを取らずにプレーを続行させると、ゴール前に走り込んだ阿部が右足で押し込んだ。
2-0と点差を広げた明大だが、終盤につれて守勢に回る。後半42分、43分のFKをしのぎ、6本連続のCKも村上のスーパーブロックなど守備陣の奮闘で防ぎ切った。
無失点で切り抜けた明大が2-0で完封勝利を達成。ベスト4入りは夏冬の全国大会では21年度以来となった。
関学大戦でも先発していた中村だが、この試合では途中出場ながらも2点目を演出する活躍。栗田大輔監督は中村のベンチスタートについて「真鍋も新人戦で点を取っている選手。まず真鍋を先発にして45分から60分で相手をかく乱してこいと。後半から中村を入れるプランだった」と明かす。「相手の脅威になっていた」と中村のプレーを評価した。
2年ぶりの4強入りとなった。栗田監督は「関東大学リーグのチームはベスト4に残らなくてはいけない」と喜びは控えめ。「常に上位を引っ張っている我々としてはベスト4は必達」と強調した。そして準決勝の相手は関東王者・筑波大。リーグ戦は1分1敗で、その黒星は最終節につけられたものだ。2試合で両チームが決めた得点はいずれもPKのみ。実力拮抗の決着は準決勝でつけることになる。指揮官は「大学サッカーの最高峰のレベル。思い切っていいゲームをやりたい」と意気込んだ。
仙台大は3回戦で大会を去った。序盤に寺田が負傷。1回戦でもCBが2人負傷しており、坂田和也監督は「どのチームでも3人もいなくなったら難しい」と無念さをにじませる。「トーナメントなので負けたら終わり。ああしとけば、こうしとけばと思うのは当たり前なので。ただ、選手たちは非常によくやってくれた」と教え子たちの労をねぎらっていた。
(取材・文 石川祐介)
●第72回全日本大学選手権(インカレ)特集
第72回全日本大学サッカー選手権(インカレ)は13日に3回戦を行った。明治大(関東3)と仙台大(東北1)の対戦は、明大が2-0で勝利。2年ぶりにベスト4入りを果たした。21日の準決勝では関東王者・筑波大(関東1)と対戦する。
シードの明大は2回戦から登場し、関西学院大(関西3)との初戦で5-3の打ち合いを制した。3回戦ではスタメンを2人変更。3-5-2の布陣でGKは上林豪(3年=C大阪U-18)、3バックは左からDF岡哲平(4年=FC東京U-18/FC東京内定)、DF井上樹(4年=甲府U-18/甲府内定)、DF村上陽介(4年=大宮U18/大宮内定)。ボランチ2人はMF常盤亨太(3年=FC東京U-18)とMF木内達也(3年=鹿島ユース)。左WBはDF阿部稜汰(4年=日章学園高)、右WBはDF内田陽介(3年=青森山田高)で、トップ下にMF熊取谷一星(3年=浜松開誠館高)。2トップはFW太田龍之介(4年=岡山U-18/岡山内定)とFW真鍋隼虎(2年=名古屋U-18)が並んだ。
同じくシードの仙台大は2回戦で広島大(中国)を3-1で撃破した。その試合で負傷者を出した影響もあり、3回戦では先発3人を入れ替え。3-4-2-1の布陣でGKは高橋優仁(4年=FC東京U-18)、3バックは左からDF和田昂士(4年=横浜FMユース)、DF前田航星(1年=鹿島ユース)、DF寺田一貴(4年=日体大柏高)。左WBはDF石尾陸登(4年=JFAアカデミー/仙台内定)、右WBはMF得能草生(4年=青森山田高/水戸内定)。ボランチ2人はMF玉城大志(4年=浦和ユース/群馬内定)とMF田中慶延(4年=山形ユース)。2シャドーにFW横溝広太(2年=横浜FMユース)とMF與那覇航和(4年=浦和ユース/岐阜内定)。1トップにFW波田祥太(4年=浦和ユース)が入った。
試合開始早々、仙台大にアクシデントが起きる。寺田が左足を痛めて一時プレーを再開させるが、すぐに続行不可能に。MF小松朝陽(1年=鹿島ユース)が投入された。3バックは左から石尾、前田、和田の並びに変更。小松は左WBに配置された。
試合は明大がボールを握る展開。シュートはブロックされる展開が続くも、前半22分に待望のゴールが生まれる。
中盤で内田がFKを蹴るが、PA手前に跳ね返される。相手にカウンターを食らいそうになるところで、常盤がスライディングタックルでボールだけを綺麗に刈り取る。常盤はすぐさま立ち上がって逆カウンター。PA左手前から右足シュートを放つと、PA内の太田がわずかに軌道を変える。ボールはそのままゴールに吸い込まれ、明大が先制点を手にした。
仙台大も前半30分に決定機を作る。右サイドの得能が鋭い突破で深い位置からクロス。跳ね返されたボールを與那覇がトラップして左足シュートを放つも、ゴール右外に外れていった。
前半はそのまま明大のリードで折り返した。仙台大は後半から4バックに変えながら反撃を狙う。一方、明大は後半22分に最初の交代カードとして、真鍋を下げてFW中村草太(3年=前橋育英高)を投入した。関東大学リーグ1部の現体制史上初となる得点王&アシスト王に輝いた10番の出場で、試合の流れは再び明大に傾く。
そして後半39分、次にスコアを動かしたのは再び明大だった。自陣からのスローインを受けた太田が右サイド中盤から縦に長いスルーパス。相手守備陣を追い抜く形で、中村がボールを収める。そのまま敵陣PA中央に食い込んでいくと、飛び出したGK高橋に倒される。主審はファウルを取らずにプレーを続行させると、ゴール前に走り込んだ阿部が右足で押し込んだ。
2-0と点差を広げた明大だが、終盤につれて守勢に回る。後半42分、43分のFKをしのぎ、6本連続のCKも村上のスーパーブロックなど守備陣の奮闘で防ぎ切った。
無失点で切り抜けた明大が2-0で完封勝利を達成。ベスト4入りは夏冬の全国大会では21年度以来となった。
関学大戦でも先発していた中村だが、この試合では途中出場ながらも2点目を演出する活躍。栗田大輔監督は中村のベンチスタートについて「真鍋も新人戦で点を取っている選手。まず真鍋を先発にして45分から60分で相手をかく乱してこいと。後半から中村を入れるプランだった」と明かす。「相手の脅威になっていた」と中村のプレーを評価した。
2年ぶりの4強入りとなった。栗田監督は「関東大学リーグのチームはベスト4に残らなくてはいけない」と喜びは控えめ。「常に上位を引っ張っている我々としてはベスト4は必達」と強調した。そして準決勝の相手は関東王者・筑波大。リーグ戦は1分1敗で、その黒星は最終節につけられたものだ。2試合で両チームが決めた得点はいずれもPKのみ。実力拮抗の決着は準決勝でつけることになる。指揮官は「大学サッカーの最高峰のレベル。思い切っていいゲームをやりたい」と意気込んだ。
仙台大は3回戦で大会を去った。序盤に寺田が負傷。1回戦でもCBが2人負傷しており、坂田和也監督は「どのチームでも3人もいなくなったら難しい」と無念さをにじませる。「トーナメントなので負けたら終わり。ああしとけば、こうしとけばと思うのは当たり前なので。ただ、選手たちは非常によくやってくれた」と教え子たちの労をねぎらっていた。
(取材・文 石川祐介)
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