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参加16チームで唯一の連続完封勝利、関塚監督「守備陣を称えたい」

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[7.29 ロンドン五輪D組 日本1-0モロッコ ニューカッスル]

 淡々とした口ぶりの中にも喜びがにじんでいた。3大会ぶりのベスト8進出を決めたU-23日本代表の関塚隆監督は「この試合でグループリーグを突破できたことは非常にうれしく思っている。強豪国が集まった大会で、一つの通過点として価値があること。今日(グループリーグ突破を)決められたことには満足している」と語った。

「一戦目のような入り方はできなかったが、落ち着いて相手を見ながら試合に入れたかなと思う。モロッコも一人ひとりの技術や、組織としてのボールの動かし方など、強いチームだと思う。慣れるまでに時間がかかった」

 立ち上がりはモロッコの1トップに入ったFWアムラバトの速さと強さに手を焼いた。前半6分にはいきなり最終ラインの背後を取られ、決定的なピンチを招く。シンプルにロングボールを放り込んでくるモロッコに対し、スペイン戦のような高い位置からのプレスがはまらず、守備陣は局面局面で体を張ったディフェンスを強いられた。

 それでも、最後まで集中力を保ち、時には体を投げ出してモロッコの攻撃を跳ね返した。「称えたいのは、守備陣が90分間辛抱強く、粘り強くディフェンスをしてくれたこと」。関塚監督はそう手放しで称賛した。

 5月のトゥーロン国際大会では3試合で7失点を喫した守備陣が26日のスペイン戦に続く1-0の完封勝利。グループリーグ第2戦を終え、いまだに無失点なのは日本とメキシコの2チーム。2試合連続完封勝利は参加16チーム中、日本だけだ(メキシコは1勝1分)。DF吉田麻也、DF徳永悠平というオーバーエイジ2人を加え、この短期間で築き上げた堅守。3連敗に終わった北京五輪のリベンジを果たすとともにオーバーエイジとしての重責も果たした吉田は「最後はみんなで体を張って守れた。これでグループリーグ突破が決まって、まずは一つ課題をクリアできてよかった」と胸をなで下ろしていた。

(取材・文 西山紘平)

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