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選手も監督を支持、丸山「金メダルを取るために必要」

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[7.31 ロンドン五輪F組 日本0-0南アフリカ カーディフ]

 監督も選手も、思いは一つだ。佐々木則夫監督からの“引き分け狙い”という難しい指示を忠実にこなした日本女子代表(なでしこジャパン)の選手たち。「(引き分けを)狙ってやるのは難しいし、手を抜くのは難しい。自分のアピールの場でもある」。DF矢野喬子はそう言いながらも「でも、自分のアピールよりチームが金メダルを取ることが目標。選手とスタッフの間にはそういう信頼関係がある」と力説。FW丸山桂里奈も「最初から計算していたわけではないけど、そういう戦い方もある。金メダルを取るために、そういう戦いも必要だとみんな思っている」と語った。

「中2日で移動もあると、すごい負担がある」。首位通過で英国北部のグラスゴーに移動するより、2位通過でカーディフに残った方がいい。グラスゴーのことを「(アメリカの)ヒューストンでしたっけ?」と言い間違えた丸山だったが、「(グラスゴーは)ここより寒いということだったし、体調管理が難しい。今回の結果はすごくよかった」と、狙いどおりの2位通過を歓迎した。

「点は取りたかったし、前半は取る気持ちでいた」という丸山。前半2分には右サイドから切れ込み、左足で狙ったが、シュートはミートせず、GKにキャッチされた。「すごいへなちょこで……。ああいうのをゴールに飛ばせるように決勝トーナメントではやっていきたい」。後半20分には左サイドからのスローインを受け、ゴールライン際を個人技で突破。FW安藤梢の決定的なシュートを演出するなど、“特殊”な条件下で奮闘した。

「日本の応援がすごくて、ピッチに立ったときはいろいろ思い出したし、泣きそうになった。自分が持っているものを全部出そうと思った。課題はあるけど、思い切りできたことはよかった」。不完全燃焼に終わった自身3度目の五輪初陣。“スーパーサブ”としての本領を発揮するのは決勝トーナメントだ。

(取材・文 西山紘平)

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