beacon

左足で決勝アシストの岡崎、「瞬間的に判断できた」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[9.11 W杯アジア最終予選 日本1-0イラク 埼玉]

 狙いどおりのアシストに笑みが広がった。前半25分、右サイドのスローインからFW岡崎慎司(シュツットガルト)がPA内のスペースに走り込む。DF駒野友一からのスローインを左足ワンタッチでクロス。FW前田遼一の先制ヘッドをアシストした。

 利き足の右足ではなく、反対の左足でのアシスト。「相手が来ていたので、とりあえず左で当てたらいいかなと。瞬間的に判断できるようになっているし、相手の状況を見てプレースピードを上げていければ」。前半15分にも右サイドでボールを持つと、中に切り返し、左足のクロスでFW清武弘嗣のヘディングシュートを導いた。GKのセーブに阻まれたが、左足の正確なキックで決定機を演出した。

 代表では右サイドで先発することが多いが、今季のシュツットガルトでは左サイドがメイン。「ドイツでは左足で上げることが多い」という岡崎はドイツのチームメイトから「シンジは(左右両足)どっちも使えていいね」と言われることもあるという。「そんなことはないんだけど」と苦笑いするストライカーは「でもそう思われているのは悪くないので」と白い歯を見せた。

「右でチャンスメイクできて、結果としてアシストが付いたのはよかった」。そう話す一方で、「シュートのシーンがなくて、FWとしてはもっとそういう機会を増やしたかった」と唇も噛む。この日のシュートは0本。FWとして満足するわけにはいかない。「点を取る動きと、点を取らせる動きはいつもクオリティーを上げていかないといけないと思っている」。貪欲に話す生粋のゴールハンターはまだまだ進化の途中だ。

(取材・文 西山紘平)

▼関連リンク
ブラジルW杯アジア最終予選特集

TOP