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サインプレーの多さに戸惑うFPカズ「CKだけで10個以上、ある」

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 フットサル日本代表は25日に愛知合宿の2日目を迎え、午前練習を行った。午後も練習を行うが、午前中の練習でチームを離れるFP三浦知良(横浜FC)は、練習後に選手たちの前で挨拶をしている。非常に良い雰囲気で行われた2度の練習を終えて、三浦はフットサル日本代表の選手たちに感謝した。

「みんなが良い雰囲気をつくってくれたので、非常に入りやすかったですし、リラックスできたのは代表選手たちのおかげなので。練習もそうですが、ホテルでの食事のときも。昔の代表では、テーブルに1人になることもあったんですけど(笑)。みんな積極的に僕の横に座ってくれてね。『いいですか?』ってね。僕のテーブルが満席になったのは、代表では初めてだったんじゃないかな(笑)」

 この日の練習では、ピヴォ(サッカーのFW)の位置に入ってプレーしていた。ピヴォの役割について聞かれた三浦は「当然ゴールというものはあると思います。ピヴォは前に入ったときに相手のプレッシャーが強いですから、それに耐えてキープして味方にシュートを打たせるのが一番の仕事だと思う」と、得点に絡むことが求められると語った。だが、常に前線にいることがいいわけではないことも、学んだという。

「ただ、監督からも指示があって、なかなかボールが入って来ないこともある。そのときに『3-1』でずっと待っていると、プレッシャーを受けるので、前に残らずにポジションチェンジをした方がいいと。僕は下がっちゃいけないのかなと思っていたのですが、システムは『3-1』じゃなくて、後ろに下がって『4-0』というシステムもあるらしい。『2-2』というのもあるらしいし、いろんなシステムがあるらしいので、大変ですよね(笑) 」

 さらに戸惑ったのが、セットプレー時のサインプレーの多さだ。「CKもサインプレーが10個以上あるらしい。ビデオを渡すから見ておいてくれって言われて。昨日も僕と新しい選手(森岡薫)の2人で、全体ミーティングの後に残ってDFのパターンを20個以上見たんじゃないかな。ほとんど忘れていますけど(笑) 。サインプレーはCKもサイドからのキックインも、かなりの量のサインプレーがある。それも攻めと守りの両方があるので。それは覚えなきゃいけないので、ちょっと大変です」。

 ブラジルに渡ってから、しばらくは週に2、3回、フットサルをプレーしていたという三浦は、あらためてその魅力を感じたという。「スピーディーで展開が速い。ゴール場面、シュートチャンスが多い。サッカーも含めて、ゴールを楽しみにしている。フットサルはシュート数も多いし、ゴールに直結するプレーが多い。でも、見たことがない人も日本では、まだまだいると思いますので、ここで日本代表が頑張って、みんなに見てもらえるようにしたいですね」。

 日本サッカー界の更なる発展のためには、フットサルの普及が必要、と繰り返す三浦だが、「僕がこうやって来ることだけでは(フットサル界は)変わりません」と語る。そして、こう続けた。「僕は当然、全力でやらなくちゃいけないんですけど、フットサル日本代表を引っ張ってきた選手たちが中心となって、引っ張っていってほしい」。一緒にプレーすることで、フットサル日本代表の可能性を感じた三浦は、チームメイトたちへの期待を口にした。

(取材・文 河合拓)

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