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[フットサルW杯2012]ウクライナ戦の勝利を誓うFPカズ「まだ帰りたくない」

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 初の決勝トーナメント進出という目標を達成したが、キング・カズに満足はまったくなかった。FIFAに指定された練習会場での練習をキャンセルし、ホテルでの調整を行ったフットサル日本代表のFP三浦知良(横浜FC)は、あらためてベスト8進出に意欲を見せた。

「決勝トーナメントに入れば、一発勝負だからね。負けたら帰るだけ。でも、まだ帰りたくない。一つでも上に行きたい」と、決勝トーナメントを勝ち抜きたいと力強く語っている。

 この日、日本から到着したレポーターに、日本でもフットサルが多く報道されていることを知らされたカズは、「自分もフットサルを盛り上げてほしいという依頼もあって参加しています。異色だとは思いますが、勝ち進むことで盛り上がっていることを嬉しく思うし、参加して良かったと思う」と、素直に喜んだ。

 ウクライナとはW杯前の親善試合で対戦し、カズ自身もゴールを決め、チームは3-1で勝利した。この日はその試合の映像を見ながらミーティングを行ったが、カズのゴール場面に来ても特に盛り上がることはなかったという。「ミーティングはそういう場じゃないので。もっと神妙に見ているというか、ゴールそのものよりも『このDFが良かった』『このつなぎが良かった』とか、『このボール回し』『この顔出し』といったところを確認するので。その中で自分のプレーにも気になるところがあったし、修正しないといけない」と、あらためて全体で映像を見直し、感じたという。

 フットサル日本代表にとって、決勝トーナメントは未知の戦いになる。それでも、W杯に入り、ブラジル、ポルトガル、リビアといった強豪と試合をしたことは、プラスになるとカズは話す。「グループリーグは日本から見たら死のグループで、3連敗してもおかしくない組み合わせでした。そういう意味では一戦一戦トーナメントでもあったから、ある意味、同じですよね。みんな目標は達成しましたけど、満足している選手は一人もいません。ここで負けたらダメという風に切り替わっています」。

 タイで大きな一歩を踏み出したフットサル日本代表は、更なる高みへ行けるだろうか。注目のウクライナ戦は、11日の日本時間20時半にキックオフを迎える。

(取材・文 河合拓)

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