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8/12A代表練習後の選手コメント

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 日本代表は12日、仙台市内に集合し、14日のウルグアイ戦(宮城ス)に向けて合宿を開始した。初日の練習には、前日11日に試合のあったFW香川真司(マンチェスター・U)、FW岡崎慎司(マインツ)、DF内田篤人(シャルケ)、DF酒井高徳(シュツットガルト)、GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)を除く18人が参加。この日帰国したDF長友佑都(インテル)は遅れてグラウンドに姿を見せ、軽めのランニングで調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW柿谷曜一朗(C大阪)
―海外組と初めて練習したが?
「韓国のときと練習の仕方は変わらない。ただ、相手のウルグアイを意識したやり方だった。まだ全員そろってないけど、狙いどころの説明もあった。軽めの調整だったけど、楽しかったというか、新鮮だった」
―海外組の印象は?
「今日の練習では分からないけど、オーラは練習じゃなくても、ホテルで会ったときからあった」
―練習中に本田と話していたが?
「攻撃のときの話。自由にやれるところは自由にやろうと。僕が一番前に入っていたけど、(トップ下の本田と)入れ替わってもいいという話だった。練習中は(チームの)やり方があるけど、試合になったら臨機応変にやろうと」
―ウルグアイ戦で気を付けることは?
「ディフェンス。チームとしてのディフェンスの仕方が一番重要」
―今回は前田、ハーフナーがいないが、1トップで出るチャンスでは?
「チャンスというか、試合に出る、出ないに関係なく勝ちたい。出たときには活躍したいし、チームのコンセプトを守って、そのうえで勝ちたい」
―本田とプレーすることで気を付けるところは?
「預けて、ボールを持ってこそだと思う。中盤にはそういう選手が多いし、攻撃のときは最後のパスコースをつくる動きをしたい。シュートのところでは(本田の)左足のいいところに落としてあげるというか、極力、1タッチ目が左に行くように。セレッソでのエジノもそうだし。でも、そんなの考える余裕はないかもしれない。気を遣ってくれて、『ストレスを感じないようにやってくれ』と言われた。僕も思い切ってやるし、一緒にいいゴールが生まれるようにやりたい」

●FW豊田陽平(鳥栖)
―海外組と混ざっての練習だったが?
「練習というほどのことは特にやってないけど、東アジア杯とあまり変わりない。メンバーが違うので、違った緊張感もあった」
―コミュニケーションは取れた?
「しっかり挨拶もできたし、会話はできている。北京世代の選手もいるので、すんなり入れたかなと思う」
―本田とは?
「食事会場でちょっと話した」
―ウルグアイ戦に向けては?
「チームのコンセプトをしっかり理解して、今までのメンバーの中に入って、その中で自分らしさを出せるかを考えながらやっていきたい」
―緊張は?
「今日初めて会った選手もフランクに話してくれるし、ある程度緊張感も必要だと思う。緊張しすぎることはない。限られた時間の中でお互いにいいところを引き出せるようにしたい」
―本田とはどんな話を?
「近況だったり、普通の会話。サッカーの話はしてない。みなさんが期待しているような話はないですよ(笑)」
―高校時代に一緒にプレーしたイメージは残っている?
「だいぶ昔だから。自分も彼もいろんな面で成長していると思うけど、初めてやるわけではないのでイメージはある。変わっている部分もあるだろうし、変わってない部分もあると思う。らしさは変わってない。そこはいいことだと思う」
―変わったと思う部分は?
「(本田は)高校時代は今ほどゴールに執着していなかった。僕は昔からストライカーだったけど、鳥栖に来てからはチームのためにという犠牲心を植え付けられていると思う」

●FW工藤壮人(柏)
―常連組と混ざっての練習だったが?
「(常連組は)いつどう動くかとか決まり事は体に染みついているところがある。そこは劣っている部分もあるけど、前回よりはスムーズに入れたかなと思う。戦術の確認もしたけど、大まかには東アジア杯と変わらない」

●MF長谷部誠(ボルフスブルク)
―被災地の子どもたちとの交流は海外組からの提案?
「海外組だけでなく、国内でも何人かの選手から、宮城でやるということで何かできないかという話をもらっていた。それをサッカー協会(JFA)と話して、内容などはJFAに一任しました」
―選手間で話が出たのはいつごろ?
「宮城でやることが決まってからです。結構前……、1か月くらい前からです。ただ、日程的には厳しかったので、そのあたりはJFAに一任してこういう形になった」
―子供たちと触れ合ってどうだった?
「子供たちの中には緊張していた子もいると思うし、小さくてよく分からない子もいたと思う。ただ、次の試合をテレビなどで見て、こないだこの選手たちに会ったんだとか、かっこいいなとか思ってくれて、サッカー選手を目指してくれたりしたら、それはサッカー選手冥利に尽きる。だから次はピッチの上で、今日の触れ合いをもっと意味あるものにしたいと思う」
―個人的には何度も来ていると思うが?
「幼稚園(※宮城県南三陸町のあさひ幼稚園=長谷部が個人的に復興支援している)の方で3、4回来ているし、チャリティーマッチでここでも試合をしたけど、回数じゃないですよね。代表チームで何か行動を起こすということが大事だと思う」
―海外にいても震災のことは忘れていない。
「震災のことはみんなの胸の中にいつもあると思います」
―新メンバーが何人か入ってきたが?
「少しでも溶け込みやすいようにと話しかけたり。今日のような戦術練習では、監督が結構細かく言うので、頭で考えすぎないように、自分がいいと思ってプレーすれば監督がそれを修正するかもしれないと。思い切りやったほうがいいということを戦術練習では言ったりしている」
―だれかから聞かれたりした?
「柿谷からは『ここではボールをもらいに行った方がいいんですかね、それともトップで張っていた方がいいんですかね』というような細かい話はありますね」
―返答は?
「その返答は、すごくアバウトで『臨機応変に』と。ピッチでプレーするのは自分だから、自分が一番危険だと思ったところ。今日見ていると彼はトップなので、トップで一番危険なところを意識してプレーできたらいいと思う」
―まだ遠慮している?
「今日の練習ではあまり分からないけど、多少みんな遠慮しているかな、ちょっと大人しいかなと思う」
―東アジア杯を見ての印象と比べて、今日は何か別の発見があったりした?
「僕は東アジア杯はゴールシーンくらいしか見ていないのですが、今日で何かを言うのは難しいですね」
―コンフェデ杯を振り返って、中盤で日本がどうボールを奪うか。その修正は?
「中盤というより、コンフェデでは自分たちのリズムがいいとき、例えばイタリア戦のいい流れのようなときは高い位置でボールを奪えたし、セカンドボールも拾えていた。自分たちの距離感は非常に良かった。そういういいところを思い出して次の試合をやるのも大切だし、逆に流れが悪いときに修正していく修正能力も必要。例えばブラジル戦では試合を通じて修正できなかった。構えてしまった。みんなが守備に頭がいきすぎて引きすぎてしまった。自分たちの形ができていないときにどう守っていくか」
―強豪相手だと常に自分たちのリズムではできない。
「そうですね。強豪相手だといい時間帯は長く続かない。そういうところは試合を読む力をつけていかないといけない」
―ウルグアイ戦に向けて。
「ウルグアイは非常に良いチーム。そういうチームとやれるのはいいこと」
―清武選手が新しい選手を紹介したのか?
「空いているテーブルに若い選手が座ろうとしたら、キヨが『おい、あっちに行くぞ』と連れてきた。柿谷と山口です。食事会場でキヨが気を遣っていましたね。円卓です」
―山口の髪型と色は気合いが入っているけど、いじったりした?
「僕はいじっていないけど、だれかいじってましたね。山口のアピール? やる気は感じましたね。キヨも今までと違うキャラだった」

●MF青山敏弘(広島)
「今回は本当のフル代表だと思う。そこに来ているので、こういうレベルの高いところで自分に実力があるというところをしっかり見せたい」
―久々の選手もいるが?
「久々に会いに来たわけではない。一緒に戦ってウルグアイに勝つ。みんながそういう意識を持っていると思う。欧州組とは一緒にいるだけで刺激を感じるので、ここでしっかりやっていきたい」

●DF今野泰幸(G大阪)
―練習前に地元の子供たちと交流会があったが?
「こういう機会は少ないし、短い時間だったけど、いい交流ができたと思う」
―仙台出身として明後日の試合は?
「常々、僕は宮城代表、東北代表の今野という気持ちでプレーしている。明後日は宮城でプレーできるので、泥臭いプレー、最後まであきらめないプレーを見せたい」
―子供たちの笑顔が印象的だったが?
「宮城人っぽく人見知りで、緊張がうかがえて、懐かしかったし、昔の自分を見ているみたいでうれしかった」
―チームは新戦力も加わったが?
「東アジア杯も見たけど、今回来ているメンバーに実力があるのは分かっている。いい選手がそろっているし、W杯に向けて競争は激しくなる。競争しながら日本代表が強くなればいいし、その競争に負けないように自分も努力したい」
―ウルグアイは攻撃陣が強力だが?
「攻撃力は高いし、1対1で負けないことも大事だけど、組織で穴を空けないようにして無失点に抑えたい。コンフェデで惨敗して、失点も多くて、悔しい思いをした。プレッシャーもかかるけど、いいところを見せて、日本が勝てるように少しでも貢献したい」
―あらためて東アジア杯組の印象は?
「日本国内でなく、アウェーで韓国に勝つのは難しいこと。オーストラリアも力のあるチームだし、中国も良いチームだった。急造チームであそこまでのサッカーをやるのは一人ひとりの能力が高いということ」
―今日の練習ではレギュラー組に入っていたが?
「レギュラー組とか分からないですよ」
―柿谷とやってみて印象は?
「正直言って、一緒にやったこともないし、話したこともない。まだミーティングもしていないし、俺も人見知りのオーラを出す方だし。今日(の練習)では分からないですね。ただ、あまり俺から柿谷へ、というプレーはないかなと思う。よほどすごい速いパスじゃないと相手に寄せられる。中盤やボランチからというのはあると思うけど」
―本田がトップ下、柿谷がトップに入っていたが?
「天才と呼ばれる選手が2人並ぶのを見ていると面白いと思う。後ろから見ていてもたぶんすごいんだろうなと思った」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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