W杯という夢舞台でゴールを決める。日本代表FW柿谷曜一朗(C大阪)は「サッカーをしていて、ゴールする瞬間が一番好きだし、それをW杯の舞台で出せるように、いい準備をしたい」と、得点への意欲を口にした。

　14日のコートジボワール戦を2日後に控えた12日の練習後、現地時間午後5時半ごろに取材エリアに姿を表した柿谷は、今まさに試合が行われているブラジル対クロアチアの開幕戦が気になって仕方がない様子だった。「今、1-0ですか?」と報道陣に逆質問。練習後、ブラジルが先制されたという情報はすでに入っていたようで、「(香川)真司くんと(長友)佑都はすぐに(宿舎に)帰った」と、この日取材対応の予定がなかった2人が足早にグラウンドから宿舎へ戻ったことも明かした。

　ピッチ上では集中している。「チームとしてしっかり(鹿児島・指宿合宿や米フロリダ合宿の)暑い中で練習をしてきたし、全員がいいコンディションで臨めると思う。だいぶ早い時期から集まって、いいコンディションで臨めるように準備してきた。それを初戦にぶつけることができると思う」。個人として、チームとして、最高の準備ができている手応えはある。あとは実際の試合で最高のプレーを見せるだけだ。

「(W杯は)だれもが子供のころからあこがれる大会。自分がそこのピッチに立って、楽しむことが一番」。はやる気持ちを抑えるように淡々と語った柿谷。「この23人で試合をするのはこの大会が最後だと思う。できるだけ長く、このチームで試合がしたい」。ブラジルW杯を歴史的な大会にするため、チームを勝利に導くゴールを貪欲に目指す。

(取材・文　西山紘平)

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