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槙野、佐々木を相手に圧巻の走力を披露した武藤「大勝しましたね」

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ヘディングするFW武藤嘉紀

 アジアカップ準決勝・イラン戦(○3-0)翌日のトレーニングで、日本代表FW武藤嘉紀(ニューカッスル)が圧巻の走力を披露する場面があった。

 全体練習終了後に武藤、DF槙野智章、DF佐々木翔の3人でシャトルランを敢行。フィジカルトレーナーの計測の下、両タッチライン間をスプリントで5往復し、次第に折り返し地点を短くしていきながら、計420mほどの距離を激走した。

 設定は「制限時間1分半の中で各自が出し切れる一番速いペースで走る」(武藤)というもの。武藤は最初から最後までほとんどスピードを落とさずに1分余りで走破し、佐々木と槙野に大きく差をつけてフィニッシュした。中距離ランナーのようなハイパワー持久力だった。

「大勝しましたね」。取材エリアで笑顔を浮かべた武藤は「もう最後。試合に出たときに日本のために動くことができなかったら、それほどもったいないことはない。しっかりと体にムチを打って、100%以上のコンディションにしたいと思っています」とハツラツとした口調で言った。

 今大会は6試合のうち2試合に先発している武藤だが、FW大迫勇也が復帰した今、出番が来るとすれば途中出場の可能性が高い。しかし、どんな状況でもチームの勝利に貢献するプレーを見せたいというのが偽らざる本心だ。

「(決勝の相手に)どこが来ても日本らしいプレーをすれば勝てると思う。ただ、厳しくなったら後半に入るメンバーも必要になってくるはず。そこで助けられるように、集中してあと2日間、練習に臨みたい」

 イラン戦では、互いに声をかけ合うことの多いMF原口元気が今大会2得点目を決めた。武藤はグループリーグ最終戦のウズベキスタン戦(○2-1)で約3年3か月ぶりとなる得点を決めたが、試合当日の朝に原口から「お前らしさを全部出せば絶対決まるから」と言われたことが後押しとなったと語っていた。

「僕も2点目を取らないと。(原口)元気くんに負けないように頑張ります」。残り2日間でさらにコンディションを上げてアピールし、決勝の舞台で日本の力になるつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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