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憲剛氏と同じ大卒25歳での代表デビュー…脇坂泰斗「決して遠回りとは思わない」

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韓国戦でA代表デビューを果たしたMF脇坂泰斗

 25日の韓国戦(○3-0)に後半41分から途中出場し、A代表デビューを飾った日本代表MF脇坂泰斗(川崎F)が27日、オンラインで取材に応じた。初招集での代表デビューとなったが、「まだ何も成し遂げていない」と淡々と語り、「今後にどうつなげていくか。(キャップ数を)もっともっと増やしていけるように、残りの合宿期間もそうだし、クラブに帰ってからが大事になると思う」と力説した。

 川崎F U-18からトップチームに昇格できず、阪南大を経て入団した。「僕自身は高卒でプロになれなかった身。決して遠回りとは思わないし、大卒の選手もこうやって代表に選ばれるんだというのを証明していかないといけない立場だと思う。そこは結果を求めてやっていきたい」と力を込める。

「プロに入ってからもそうだし、自分の人生というのは急にグーンと伸びたりというのはなくて、コツコツと後退もしながら成長してきた」。プロ1年目はACLと天皇杯で1試合ずつに出場しただけで、チームが2連覇を果たしたリーグ戦は出場機会がなかった。その一方で、同期入団のMF守田英正はレギュラーとして活躍。プロ1年目で日本代表にも招集された。

「大卒1年目は即戦力として入っているわけで、他のチームを見ても、(大学)選抜で一緒にやっていた選手がたくさん試合に出ている中、自分はなかなか試合に絡めなかった。でも、そこで人に矢印を向けるのではなく、自分の成長だけにフォーカスしてやっていったことが今につながっていると思うし、その1年間は本当に大事なものだった」

 プロ3年目の昨季は31試合に出場し、2年ぶりのリーグ制覇に貢献。今季もここまで7試合中6試合に先発し、直近の浦和戦(〇5-0)では今季初ゴールも決めた。プロ4年目、25歳での代表入り。「卒業したときは4年目、5年目ぐらいで(代表に)招集されればいいなと思っていた。同級生の守田が1年目で選ばれたけど、あれは特別早いなと思っていたので。プロに入ったときのシナリオとしては遅くないけど、世界的には遅いので、今後が大事になるだと思う」と実感を込めて言う。

 川崎Fの先輩には、同じように大卒で日本代表にまでステップアップしていった中村憲剛氏やFW小林悠がいる。ポジションも近い憲剛氏は同じプロ4年目の06年に脇坂と同じ25歳でA代表デビューを果たした。

「(中村)憲剛さんであれ、(小林)悠さんであれ、その背中を見てプロの3年間を過ごしてきた。ピッチ内でもそうだし、ピッチ外の取り組みでもすごく影響を受けて、人間的にも成長した」。そう感謝する脇坂は「憲剛さんとは2年目からは一緒に出ることもあったし、ポジション争いをすることもあった。ずっと僕にアドバイスをくれて、自分の成長に合わせて、どんどんアドバイスのレベルも変えて成長させてくれた。ここで活躍して、成長を見せたい思いはある」と誓った。

(取材・文 西山紘平)

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