[8.6 東京五輪3位決定戦 U-24日本 1-3 U-24メキシコ 埼玉]

　本人は言う。不完全燃焼だったと。U-24日本代表DF冨安健洋(ボローニャ)は「本当に不甲斐ない」と悔しさを滲ませた。

　東京五輪初戦・南アフリカ戦の前日練習で左足首を負傷。南アフリカ戦、続くメキシコ戦でベンチ外となったものの、第3節フランス戦で復帰すると、フル出場を果たして完封勝利に貢献した。準々決勝ニュージーランド戦では延長戦を含めた120分間に出場。しかし、同試合で今大会2度目の警告を受け、準決勝スペイン戦では出場停止になった。

　出場停止が明け、先発復帰したメキシコ戦だったが、前半13分にPKで早々と失点すると、そこから立て直せなかった。同22分、後半13分にはセットプレーから追加点を奪われ、反撃を1点に抑えられて1-3の完敗。銅メダルには、あと一歩届かなかった。

「日本は、ここぞという勝負どころで勝てない国というのが表面に出てしまった。そこを変えていかないと勝っていけないと思うし、普通にプレーして勝てるような強い国にならないといけない」

　また、自身の今大会の出来についても、負傷や出場停止があったことで、「本当にどうしようもない。不甲斐ないし、不完全燃焼です」と唇を噛んだ。

　53年ぶりの銅メダルに届かなかったものの、チームの可能性は感じている。「僕は準決勝に出られなかったけど、決勝でプレーするイメージをしていたくらい、みんなを信頼していたし、その信頼は今も変わらない。僕らが次の世代、次の日本代表を作っていくことになると思うし、本当にこのチーム、この選手たちが今後日本代表を強くしていかないといけない」と決意を新たにした。

(取材・文　折戸岳彦)

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