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9月とは違った姿を…鎌田大地「移籍市場が終わったことで割り切れた」

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オンライン取材に応じたMF鎌田大地

 日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)が5日、オンライン取材に応じ、カタールW杯アジア最終予選サウジアラビア戦(7日・ジッダ)に向けて意気込みを語った。

「この2試合は絶対に落とせないし、勝たないといけない試合」。

 最終予選1勝1敗の日本は今回の10月シリーズ、いずれも連勝中のサウジアラビア、オーストラリアと対戦。ここで勝てば3チームが3勝1敗で並ぶ三つ巴に持ち込める一方で、もし勝ち点を落とせば大きく引き離される可能性がある。

 中でも初戦のサウジアラビア戦は完全アウェー。初めてサウジアラビアでのアウェーゲームを経験する鎌田は「いろんな人が難しいというし、気候やスタジアムの雰囲気で色々難しい部分は出てくると思う」と述べた上で、次のようにテーマを掲げる。

「チームがうまくいっていなかったとしてもやれることというか、身体を張ったりとか、60%、40%のボールでもファウルをもらって時間を作るとか、他の選手のために走ったりとか、そういう部分も大事になる。できることをやっていく必要がある」。

 最終予選で窮地に立たされるきっかけとなった9月のオマーン戦では、先発出場しながら良いパフォーマンスを発揮できず、続く中国戦ではスタメン落ち。鎌田は不調の要因を、かねがね口にしていたステップアップ移籍が果たせなかったことによるものだと明かす。

「代表としてのパフォーマンスは良くないというより、今季が始まってから移籍の問題で、頭の部分で問題があった。チームでもパフォーマンスが良くなかったので、その中での代表戦という流れのままだった」。

 現在は移籍マーケットも終了し、フランクフルトで戦うことを決断。「移籍市場が終わったことで割り切れたというか、割り切らないといけなかった。そうは言ってもすぐ戻るものではなく、難しいものだったけど、いまは気持ちの面で整理できているし、コンディションは戻ってきている」と前向きな気持ちで戦っているようだ。

 そんな鎌田は直近のブンデスリーガで2試合連続ベンチスタート。直近のバイエルン戦では出番も与えられず、チームでは難しい時期を過ごしている。

「代表明けに3試合スタメンで出て、(前々節の)ケルン戦は試合前日までスタメンだったけどいきなり外れて、次のバイエルン戦もスタメンじゃなくて、この2試合の状況はよくわからない」。

 そんな葛藤も口にした鎌田だったが、「バイエルン戦は5年目だけど、いつも守備的な戦い方になるので、一回もミュンヘンでスタメンで出たことがない。そこは何も感じていなかった」ととしつつ、「そこまで焦りはない」と言い切った。

「今季は難しくなるシーズンだと分かっていたし、チームとしても個人としても昨季ほど行くことはないと思っていた。我慢のシーズンになると分かっていたので、楽観的というかストレスは感じていなくて、試合数を重ねれば得点やアシストはついてくる。いまはフィフティーフィフティーみたいな感じだけど、最終的にはポジションも取り返せる。チームとしてこれから固まっていくだろうし、出ればやれる自信はあるので、そこまで焦りはない。冬までは上手くやっていければと思う」。

 そうした浮上の足掛かりは今回の代表シリーズで掴んでいく構えだ。「サッカー選手は一つの何かでコロっと変わるので、代表でもいい結果を出せればいい方向に変わっていくかもしれない。こういう代表戦はそういう意味でも大事な試合だと思う」。これまで同様、鎌田大地は自身の結果で周囲の評価を覆していく。

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