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W杯最終予選ノーゴールも南野拓実「何より大事なのは勝利して、W杯出場権を獲得すること」

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日本代表MF南野拓実(リバプール)

 日本代表MF南野拓実(リバプール)が26日、カタールW杯アジア最終予選・中国戦(27日、埼玉)の前日オンライン取材に応じた。最終予選では4試合の出場でいまだ無得点。それでも南野は「ただ何より大事なのはチームとしてどんな形でも勝利して、W杯出場権を獲得すること。自分がゴールができなかったとしてもそれを望んでいる」と強調した。

 昨年9月の最終予選序盤戦を負傷欠場した南野は、10月以降の4試合に出場。10月のオーストラリア戦(○2-1)、第5戦・オマーン戦(○1-0)ではそれぞれ先制点をアシストしているが、ゴールはなく、2次予選で7試合連続ゴールを挙げた得点力には陰りが見られている。

 南野自身も「自分としては常にゴールをしたいと思っているし、それがチームの勝利につながれば一番いい。それがベストだと思っている」と語っており、求められている役割は重々承知。それでも最終予選の相手による警戒、4-3-3へのシステム変更などで、ゴールに直接絡めるような機会は少なくなっている。

「攻撃に関しては長所をどうやって出せるか。最終予選でみんなの良さは出ていないと感じている。それは相手によるところもあるし、自分のポジションで言うと、ワイドに張って攻撃を仕掛けるか、相手の間で受けるのか、今までもそういう部分で迷いながらプレーしている部分もあったと感じている」

 もっとも、その中でもチームを前向きに運ぶため、周囲への働きかけを行っていこうとしているようだ。「自分の意見は言うようにはしているし、周りの意見を聞いて、チームとしてどれが一番いい答えなのかを常に考えてプレーしている」。攻撃でも守備でも求められるのは共通理解。「短い準備期間の中でもみんな合わせてやっていければ」と改善に取り組む。

 今回はDF吉田麻也(サンプドリア)が不在ということで、そうした発信の必要性はますます高まる。

「キャプテンがいないというのはチームの一つのネガティブな要素に感じるかもしれないが、そういう時こそチームが一つになって、乗り越えていくしかない」。力強く語った南野は「そこは気にしないというか、代わりにいい選手はいっぱいいる。日本を代表して戦うということはみんなが責任感を持って戦うということ。僕自身もそういう気持ちでやっていきたい」と意気込んだ。

 所属先のリバプールでは2022年に入って以降、カップ戦による連戦の影響もあり出場機会が増加。新型コロナウイルスの影響で変則日程も強いられたが、「W杯に行くために重要な試合があるというのは常に頭の中にあった。重要な試合でチームに何か貢献できるように、自分のチームでできることを100%やっていこうと思っていた」と日本代表活動に照準を合わせてきた。

 そうした中で迎える中国戦。日本はここまで準備期間の短いシリーズ初戦で2敗を喫しており、ある種の鬼門となっている。だが、南野は「準備期間は短いかもしれないけど、言い訳はできない。落とせない試合になる」と強調。「試合までの時間を使ってできる限りの準備は最大限しているつもりだし、気持ちの部分でしっかりチームとして意識していかないといけない」と力を込めた。

(取材・文 竹内達也)
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