[3.20 J-VILLAGE CUP U18 U-17日本代表 0-2 U-17日本高校選抜 Jヴィレッジ]

　U-17日本高校選抜に0-2で敗戦。U-17日本代表のキャプテンマークを巻いて先発したMF大関友翔(川崎U-18、2年=FC多摩ジュニアユース出身)は、「自分の中で代表、日の丸背負っているので絶対に勝たないといけないと思っていたんですけれども、終わってみれば0-2で点も取れなかったですし、チームとしてもやりたいことができなかったですし、完全に負けるべくして負けたと思っているので悔しさしかないです」と唇を噛んだ。

　そして、「前半は自分たちの時間が多く作れていたと思いますし、そこで点が取れなかったのは反省しなければいけない。後半は高校選抜のペースだったと思いますし、自分も途中交代してしまったんでフルでピッチに出れない悔しさもありましたし、自分たちのサッカーはあまりできなかったという印象です」と加えた。

　序盤、試合を優勢に進めていたのはU-17代表の方だった。「攻撃の部分は特長」と語る大関が積極的にボールに絡んで質の高いファーストタッチ。失わない力を発揮し、スルーパスも通していた。

　ピッチの中で特に目立つようなプレーを見せていた大関だが、「前半の最初の方は自分の中で手応えがありましたけれど、後半とか前半の最後の方はミスだったり、相手が勢いづくミスを自分がしてしまった」。ピッチコンディションの悪さも原因のように映ったが「言い訳できない」。自身に目を向けていた。

　この日は、高体連トッププレーヤーたちの強度や戦う姿勢を体感。「良かったという言葉が正しいか分かりませんが」と前置きした上で、敗れても、その強度を知ることができたことを前向きに捉えていた。チームの方針もあったかもしれないが、キャプテンマークを巻いた選手として最後までピッチに立つことができなかったことを悔しがったMFは、この日の反省を次に繋げる。

　将来、A代表を目指す大関は年代別日本代表の活動も重視している。「高校のトップレベルの選手たちが集まる活動だと思うので、呼んで頂いて凄く光栄だと思いますし、呼んでもらったからにはどんどんチャレンジしなければいけないと思いますし、一回呼んで頂いたからにはまた呼ばれたいという気持ちがあるので代表は目標とするところでありますし、世代別だけじゃなくてA代表に呼ばれる選手になっていきたい」。今回はU-19日本代表の指揮も執る冨樫剛一監督の下、ボールを失わない部分や違いを生み出す部分でアピール。阿部勇樹ロールモデルコーチに守備について質問するなど精力的な合宿とした。

　今年、J1王者・川崎のトップチームのキャンプを経験し、基準が上がった。「トップチームのキャンプとか参加させてもらって、やすさん、(長橋康弘)監督には『ユースで通用してもトップでは通用しない』と言われましたし、練習の中から『このプレーはトップで通用しないな』とかマインドが変わったので、日頃の練習から自分に求める基準は凄く上がっているのでユース年代だったら余裕を持ってやらないといけない」。チームメートのCB高井幸大(2年)はすでにトップ昇格、U-19代表候補入り。大関は今回の合宿で学んだことも活かし、トップチーム、上の世代の代表チームで活躍できるプレーヤーへ進化する。

(取材・文　吉田太郎)