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初招集FW町野修斗が大会3ゴール宣言! 原動力はプロ1年目の挫折「“見返してやる”とJ3に行って…」

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FW町野修斗(湘南)

「目標は大きくというのがモットー」。EAFF E-1選手権に臨む日本代表に初招集されたFW町野修斗(湘南)が、今大会の目標を「3ゴール」と高らかに掲げた。

 履正社高出身の町野はプロ4年目の今季、湘南ベルマーレでブレイク中。J1リーグ戦開幕当初は控えの立場だったが、徐々に先発に定着すると、5月以降にゴールを量産し、日本人ではベルギー移籍したFW上田綺世(鹿島)に次ぐ8ゴールを記録している。町野にとっては2019年、J3北九州での30試合で積み上げたのと同じキャリアハイの数字だ。

 今回の日本代表では同じ8ゴールのFW西村拓真(横浜FM)もメンバー入りを果たしたが、爆発的な攻撃力を誇る横浜FMがチーム全体で48得点(リーグトップ)を記録しているのに対し、湘南のチーム得点数はリーグで下から2番目のわずか18。決定機が目立って多いというわけではない中、得点源となっている町野が果たしている役割は大きい。

「開幕前からアピールしていたけど、アピールが足らず、開幕2試合は後半から出ることになった。そこでかなり自分の自分のコンディションと感覚が良くなっていて、いつでも使ってほしい、今なら結果出すぞというのを常に見せられていた」

 そうした手応えをピッチの上でも見せた結果の8ゴール。町野は「日々の練習でゴールをする回数が増えてきて、『町野に預けたら点を決めてくれる』という信頼感のおかげで試合中にパスが出る回数が増えたし、『町野に預けたら……』というイメージが作り出せた。それが大きい」とゴール量産の秘訣を語った。

 そんな町野の原動力は、高校卒業後に飛び込んだ横浜F・マリノスでの挫折だ。

「マリノス1年目で練習にも参加できないような状況の悔しさがかなり大きかった。『見返してやる』という気持ちでJ3に行って、J2に上がってというステップアップだったので、1年目の悔しさはかなり大きかった」。

 2018年に横浜FMで公式戦出場のなかった町野は翌19年、J3の北九州に期限付き移籍し、J2昇格に貢献。20年からは正式所属でJ2リーグ戦32試合7ゴールを記録し、昨季から湘南でJ1リーグに返り咲いた結果、4年目で「常に目標ではあったけど、テレビで見る側だった。目標・夢という感じだった」というA代表にまで上り詰めた。

 ここまで辿り着いたのはゴールを積み重ねてきたからこそ。「他の部分でどれだけいいプレーをしていてもゴールがないと目立てないし、評価もされない。どんな状況でも点を取れる選手になりたいと思っている」。代表チームでも同様に得点を追い求めていく構えだ。

 18日のオンライン取材、報道陣から目標を聞かれた町野は「3ゴール」と即答。「1試合1点でも1試合3点でもいいけど、目標は大きくというのがモットー。大きく3点と言わせてもらっている」と自らプレッシャーをかけ、あえて具体的な数字を宣言した。

「パスも出てくると思うし、3本以上は必ずあると思っているので、しっかり決めたい」。そう意気込む22歳はA代表定着にも意欲。欧州組にはスピード系のストライカーが並ぶ中、「収めるところ、裏に抜けるところ、色々できるのが武器かなと思っている。多彩さを試合の中で見せたい」とここで爪痕を残していくつもりだ。

(取材・文 竹内達也)
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