日本代表のMF久保建英(ソシエダ)がカタールW杯グループリーグ初戦ドイツ戦を翌日に控えた22日、報道陣の取材に応じ、「チャンスをもらえるのならそれを無駄にしないようにしたいし、出ない人の分の気持ちも背負わないといけない。出ない場合はいつ出てもいいように準備していかないといけない」と意気込みを語った。

　久保は9月のドイツ遠征アメリカ戦で、左サイドで先発出場。トップ下のMF鎌田大地(フランクフルト)らとともに主力組とみられる陣容の中、攻守で存在感を発揮し、W杯本大会前に一躍主力候補に躍り出た。

　MF三笘薫(ブライトン)が体調不良明けということもあり、ドイツ戦でも先発候補の筆頭。格上相手のW杯デビューに向けて「ゼロで守って1点取れば勝てる話。できるだけ長い時間、0-0で、前半は0-0でもいい。相手のほうが先に焦れてくるのでその展開が好ましい」と勝算を語った。

　求められるのは対面の相手をしっかりとはがし、激しいプレッシングの中でも違いをつくる役割だ。「1対1の勝負では負けたくないし、自分が一人でもかわせれば数的優位を作れる。チャンスをもらえたら仕掛けていきたい」。そう意気込んだ久保は「彼らと違って失うものもないし、彼らに比べたらプレッシャーも少ない」ときっぱり。「そういったところもアドバンテージとしていけたらいい」と言い、チャレンジャー精神を持って挑んでいく構えだ。

　日中には同じアジア勢のサウジアラビアがアルゼンチンを2-1で破るジャイアントキリングを演じ、「引き切るでもなく、しっかり読んで状況に応じて引いたりもしていたけど、ラインも思ったより高くて、結果的に2-1で勝っているので彼らからしたら文句のない勝利。格上相手にいい戦いをしていた」と刺激も受けた久保。幼少期から将来を嘱望され続けた21歳の夢舞台がいよいよ始まる。

(取材・文　竹内達也)

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