5日の決勝トーナメント1回戦・クロアチア戦を翌日に控えた4日、日本代表の森保一監督とDF長友佑都(FC東京)が前日の公式会見に出席した。

「僕たちは厳しいグループを1位で突破して、ここにたどり着いた。自分たちの力に自信を持っているし、絶対にやれると思っている」。長友はそう言い切ると、史上初のベスト8進出への強い決意を口にした。

「日本サッカーはベスト16の壁を破ったことがなくて、自分自身も今回が4度目(のW杯)で、(ベスト8に)2回挑戦したけど、悔しい結果になった。その悔しさが今も心の中にある。明日は最高の試合と最高の結果を得られるように、日本サッカーの歴史に黄金の1ページを刻む、その意気込みで必ず勝ちたい」

　10年南アフリカW杯は決勝トーナメント1回戦でパラグアイと対戦し、0-0からのPK戦で涙をのんだ。前回大会の18年ロシアW杯は決勝トーナメント1回戦でベルギーと対戦。2-0と2点をリードしながら土壇場で2-3の逆転負けを喫し、日本代表としては02年日韓W杯も含め、3度目のベスト16敗退となった。

「ベルギー戦を忘れたことはない。ずっと自分の心にあるし、ふとした瞬間に最後のあのカウンターが頭をよぎることが何度もあった」。そう振り返る長友は「カタールW杯にかける思いが強くて、この4年間は苦しいことの方が多かったけど、その苦しさをみんなで乗り越えて、心技体においてみんながレベルアップした」と、4年前の悔しさがあったからこそ、ここまで成長できたと胸を張る。

「僕は08年から15年間、代表でプレーさせてもらっているが、確実に言えるのは、このチームは歴代最強だということ。自分が見てきた中で最強のチームだと自信を持って、誇りを持って言えるチームに育ってきた。明日は必ずクロアチアを破ってみんなで新しい景色を見たいなと思います」

　日本サッカー史上初のベスト8へ。高ぶる気持ちを抑えようとしない長友は「そしてまた大きな声で『ブラボー』と叫びたいと思っています」と言って報道陣を笑わせた。

(取材・文　西山紘平)

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