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WBC始球式終えた森保監督、ノーバン投球も自己評価70点「ホームベースが小さく見えた」

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オンライン取材に応じた日本代表森保一監督

 日本代表森保一監督が9日、ワールドベースボールクラシック(WBC)日本対中国戦の試合前に始球式を行った。東京ドームに立った森保監督は場内に何度も礼をした後、マウンドへ。右腕から投じたボールは大きく右に外れたが、キャッチャー役を務めた栗林良吏投手(広島東洋カープ)のグラブにノーバウンドで吸い込まれた。

 終了後、オンラインで報道陣の囲み取材に応じた森保監督は「ストライクに行かなかった」として「70点」の自己評価。「力むとバウンドボールになると思ったのでキャッチャーに届くことを優先した」と苦笑い気味に話した。

 背番号にも思いを込めていた。「スポーツ界が一つになるということと、私自身の名前が『一(はじめ)』であること、侍ジャパンが世界一を目指していること、われわれも世界一を目指していくということ。侍ジャパン世界一を目指すにあたって、一つ一つ、一歩一歩頑張ってくださいという思いを込めて1番にした」と明かした。

 日本代表の監督としてカタールW杯や東京五輪を指揮し、現役時代にもJリーグや日本代表で数多くのピッチに立ってきた指揮官。それでも国際試合を前にした東京ドームは独特の雰囲気があったという。

「試合前セレモニーだったけど、試合前のベンチから感じられる緊張感が伝わってきた。実際にマウンドに立ってみると、すごくキャッチャーまで遠くて、ホームベースが小さく見えた。ピッチャーの方々はボール一個、数ミリで投げていくのはすごい技術だなということと、メンタル的にも投げるまで時間があるので、本当にメンタルを強く持っておかなければできないようなすごいことをやっているんだなと感じた」

 始球式の前後には栗山英樹監督と挨拶をかわしたり、「広島つながり」でもあるキャッチャー役の栗林にキャッチボールを手伝ってもらったという森保監督。「去年の紅白歌合戦で(審査員として)一緒だったので村上(宗隆)さんが挨拶に来てくださった」とも笑顔で明かしたほか、取材の最後には「五十肩でなかなか肩が動かなかったけど、この話をいただいてほぐすことができてよかった。いまは手が上がるので」と明るくジョークも口にし、大舞台の雰囲気に興奮覚めやらぬ様子だった。

(取材・文 竹内達也)

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