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日本vsコロンビア 試合前日の森保一監督会見要旨

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 日本代表森保一監督が27日、キリンチャレンジカップ・コロンビア戦(28日・ヨドコウ)の前日会見に出席した。
以下、森保一監督の会見要旨

森保一監督
「コロンビア戦に向けて選手たちは非常にいい準備をしてくれているし、1試合目より2試合目をよくしようということでチームとしていい準備ができている。明日は我々にとってホームの試合なので、ファン・サポーターの皆さんに勝利を喜んでもらえるように、我々の試合を見るすべての方々に選手の頑張りを感じてもらい、日常の活力につなげてもらえるような試合にしたい」

―明日の試合のテーマは。ウルグアイ戦のメンバーがベースになるのか。
「戦い方としては、1試合目のウルグアイ戦より成果と課題を抽出した中で戦うということで、継続してチャレンジしていきたいと思っている。サッカーは局面の駆け引きのスポーツ。やろうとするチャレンジポイントから相手とのかみ合わせの中で、選手が局面で相手を上回っていく反応ができるようにしていければと思っている。選手起用に関しては、基本的にはウルグアイ戦のメンバーを中心にとは思うが、何人か代えていくということを考えている」

―久保は合流が遅れたが先発できるか。GK陣は均等に経験を積ませる考えか。
「久保の件だが、本人はやる気満々だと思うが、コンディション的にはチームの全体練習ができない中で来ているので、先発は難しいかなと思っている。途中から出るかどうかもフィジカルコーチともう一度話して、最終的に明日どうするか決めたい。GKに関しては、できればいろんな経験の浅い選手に均等にというか、チャンスを与えてあげたい気持ちはあるが、明日に関してはダン(シュミット・ダニエル)を連続で起用しようと今の段階では思っている」

―コロンビアと日本はここ最近何度か対戦しているが、日本はどこを警戒するか。コロンビアが日本を警戒するべきポイントはどこか。
「コロンビアは世界的にも力のあるチームだと思っている。FIFAランクも我々より上の17位。世界のトップグループに入る力を持っているチーム。何度か対戦したことがあるし、分析している中でも局面のところで激しく厳しく守備で強さを発揮しながらボールを奪って、早いカウンターをベースにしながら、中盤にボールを動かせる選手もいるのでボールポゼッションもできる。警戒すべきはボールの奪い合いのところからしっかり戦って、そこで保持率を上げていくことが大切になるし、鋭いカウンターのところは気を付けないといけない。日本については分析していただいていると思うので、我々からどこを止めてほしいというのは明日の試合のためにここで話すのは控えたい」

―ウルグアイとコロンビアは地理的に近いがどういう違いがあると思うか。
「日本は世界のサッカー大国、強豪国からいろんなことを学んで力を付けている。コロンビアとも親善試合やW杯で対戦し、世界で勝っていくために何が必要か、勝っていくうえでの厳しさを学ばさせてもらっている。ウルグアイとコロンビアについては、いい守備からいい攻撃という部分は両方持っている。南米で勝つために、ブラジル、アルゼンチンに勝つために、まずいい守備をしてそこから素早い攻撃につなげるという部分はベースとして持っているのかなと思う。違うところがあるとすれば、コロンビアの方が中盤でボールを動かしながら、保持しながら、コントロールして中央とサイドからの攻撃というバリエーションを持っている。今回のウルグアイとコロンビアの違いということでは、ウルグアイはW杯が終わって暫定監督の中でスタートしたばかりだが、コロンビアは半年以上前から活動している。チームの完成度には違いがあるのかなと思う。今回のコロンビアは2試合目でコンディションもいいと思うし、チームとしてのコンセプトもより浸透して手ごわい相手だと思う」

―ウルグアイ戦で出た課題にどう取り組んできたか。
「ウルグアイ戦で戦った選手たちのコンディションがいいわけではなかったので、練習で強度を高めることはできなかったが、ミーティングやピッチ上でウルグアイ戦を振り返ってコロンビア戦につなげてきた。内容的には、サイドバックの攻撃での関わりということで、よりバランスをどう取ったらいいか、ボールの動かし方はどうしたらいいか。ウルグアイ戦の反省を踏まえてコロンビアに生かそうということで、選手たちもミーティング、トレーニングで共有させてもらった。戦術的な部分も大切だが、攻守が切り替わったときに何ができるかを大切にしないといけない。現代サッカーでは絶対にクオリティーを高くしないといけない部分で、ウルグアイ戦は奪ったボールをより早く攻撃に結び付ける、保持するという部分で、相手が嫌がることをあまりできなかった。コロンビア戦はゴールに効率よく向かっていけるように、保持できるようにやっていきたい。守備においてもウルグアイ戦はそこまでカウンターのピンチは多くなかったが、コロンビアはカウンター攻撃をかなり鋭くやれるチームだと思うので、攻撃の部分でしっかりシュートまでいけるように、攻撃しているときのバランスをしっかり取れるようにより改善していきたい」

―サイドバックが中に絞ることで攻撃にどんなメリットがあるのか。
「前線で幅を有効に使えるようにということで、サイドバックが内側で受けることで厚みを持って攻撃できるし、幅を使えれば縦にも行ける、距離感がよくなるということでトライしている。相手にとっても難しい対応になるかなと思っているが、我々にとっても新しいチャレンジということで、難しいチャレンジを選手にしてもらっている。ただ、これだけをやるということではないと思っているし、実際にウルグアイ戦も前半の終盤から後半にかけては基本的には内側に入るトライは忘れずに、相手が対応してきたときはサイドバックが幅を取って、相手にとって嫌なポジショニングをするというのは選手が柔軟にやってくれた。幅を使った攻撃と、サイドバックが内側に行く、その両方を未来に向けて使い分けていけるように、内側の関わりをトライしているということで考えてもらえればと思う。難しいことをやってもらっているし、そこをチャレンジポイントとして伝えているので、難しい中のトライではあるが、一つの選択肢として将来いろんなことができるようにトライしている」

(取材・文 西山紘平)

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