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「プレミアでやることで鍛えられている」タフさ証明へ、三笘薫が中3日の連続先発に意欲

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日本代表MF三笘薫

 日本代表の中心となるうえで、過密日程を乗り切るタフさも絶対に欠かせない要素となる。28日のコロンビア戦(ヨドコウ)に向け、森保一監督は「ウルグアイ戦のメンバーを中心に」起用する意向を表明。MF三笘薫(ブライトン)も24日のウルグアイ戦(△1-1)に続いて2試合連続での先発が濃厚になった。

 プレミアリーグでも連戦が続く三笘はコンディションについて「試合で上げるしかない状況なので、そこで上がれば維持しやすいけど、身体づくりのところは難しいところもある」と認める。

 欧州と日本の往復による時差や移動距離など、欧州組の代表選手にはタフさも求められる。「より存在感というか、立ち位置も中心になっていかないといけない」と決意を語る三笘にとって、ここから北中米W杯までの3年間はプレミアリーグと日本代表の両立という新たなチャレンジにもなる。

「プレミアでやることで自分も鍛えられている。そこは昔より少し余裕が出ているのかなと思うけど、1試合の負荷が高い分、小さなケガも増える中、毎試合出場することに意味があると思うので、そこは意識してやっている」。中3日の連戦でも先発出場を続ける意義をそう強調した。

 ウルグアイ戦ではサイドバックが中に絞ってビルドアップに関わる新しい形にトライしたが、チームとしてなかなか機能せず、左サイドハーフの三笘も低い位置にとどまることが多かった。「やるべきことは大きく変わらないかもしれないけど、より選手とのコミュニケーションは増えていると思うので、そこの精度は上げていきたい」。コロンビア戦に向け、積極的にチームメイトとコミュニケーションを取ってきた。前日26日の練習後もピッチに残り、DF板倉滉、MF堂安律、DF菅原由勢と「ビルドアップの立ち位置」(板倉)について話し込む姿があった。

 三笘は「立ち位置のところで、後ろではがせないと思っているところでもはがせるところの共有だったり、サイドバックのところではがせれば、僕らの恩恵も大きくなるので、そこは話した」と説明。前日の話し合いに途中から加わったDFバングーナガンデ佳史扶は「サイドバックが中に入って(プレスに)ハマったときの動き方について、ブライトンでどういうことをやっているとか、いろいろ聞けた」と明かしていた。

「前回の試合では前になかなかなか行けなかったし、縦パスの意識も増やしたい」。そう改善点を語る三笘は「全試合もちろん勝利を目指してやっているし、引き分けて悔しい気持ちはあるけど、トライできる期間があるのも事実。今、取りかかれば、それが6月につながって、アジア杯につながって、どんどん積み上げになる。結果を求めるのは絶対だけど、そこのフェーズだというのも考えている」と、今はチャレンジの時期とも強調した。

 ファン・サポーターからの注目も大きい三笘はウルグアイ戦でもドリブルで仕掛けるたびに大歓声がわいた。「スタジアムの歓声とか、ドリブルしたときの歓声とか、正直驚くことが多い。あっちにいると分からない熱とか、報道の数とか、そういうのは感じている」と率直に話す。

「責任を持ってやらないといけないという自覚は持っている。周りがそういう目を向けてくれるのは選手としてうれしいことなので、注目度に実力で追いつけばいい話で、そこはポジティブにやっている」。声援の大きさと自分自身の実力には乖離があると話す三笘。「注目度がまさっているのも事実。より早く自分も強くなって、そこに追いつきたいと思ってやっている」と謙虚な姿勢を崩さなかった。

(取材・文 西山紘平)

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