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三笘薫の突破力をどう活かす…堂安律の狙い「ゴールのバリエーションを増やしたい」

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日本代表MF堂安律(フライブルク)

 コロンビア戦を翌日に控えた27日、日本代表MF堂安律(フライブルク)が取材に応じた。

 カタールW杯では先発はターンオーバーの第2戦コスタリカ戦のみで、基本はベンチスタートだったが、第2次森保ジャパンの初陣だった24日のウルグアイ戦では、右サイドハーフとして先発出場。しかし、チームがSBが中に絞ってビルドアップに参加する新しいやり方に取り組んだ中、堂安はポジショニングの最適解を見いだせないまま途中交代となり、「前の試合だけでいうと自分の良さを出せなかった。シュートも0本だし、そこは課題かなと思う」と反省した。

 ビルドアップの修正が求められるコロンビア戦に向けては、この数日間のトレーニングの中でチームメートと「縦パス」の必要性を確認し合ったという。そのうえで「ウルグアイ戦ではボランチからもCBからも縦パスが少なかった。(菅原)由勢くんが(浅野)拓磨くんにスルーパスを出したシーンのように、少しリスクがあるボールがないと前には進まない。特に僕が中に入った時はきついボールでもいいから合わせてほしいと要求した」。

 アタッキングサードでのアイデアについては、森保ジャパンでは左サイドの三笘薫の個の突破からチャンスを作ることが多く、「イメージは(中島)翔哉くんがいた頃に近いのかなと思う」と言う。

 2018年ロシアW杯後に立ち上がった第1次森保ジャパンの2列目は左に中島、トップ下に南野拓実、右に堂安。“三銃士”と呼ばれた3人の仕掛けから面白いようにチャンスが生まれ、右サイドの伊東純也の台頭もあった日本は初陣のコスタリカから続くパナマ戦、ウルグアイ戦までの3試合で10得点を挙げた。

「あの時も左(の中島のところ)でチャンスを作って右の僕と拓実くんがボックス内で勝負する形だった。左に個で打開できる選手がいたということで、今は感覚的にはそれに近い」と経験値を持っていることも強調する。

 カタールW杯ではチーム最多の2得点を決めてベスト16入りのヒーローになり、以前と比べて得点の意欲が増している様子だ。今、力を入れて練習しているのはクロスからのシュート。ブンデスリーガ第24節ホッフェンハイム戦の決勝ゴールとなったシュートシーンを例に挙げ、「あれは今までなかった形。(三笘)薫くんのクロスからのイメージもしやすい」と説明しつつ、「ミドルシュートの自信はあるので引き続きやりながら、ワンタッチゴールとか、そこにいたなとかを意識して取りたい。ゴールのバリエーションを増やしたい」とギラギラ感を出す。

 コロンビアの印象について聞かれると即座に「ザ・南米」と表現した。「1人1人のプレー範囲は広い。4-4-2みたいなシステムですけど、自分的には4-2-4で前線の選手が前にはプレスに行くけどボールを後ろにいくとあまり追いかけない印象。2ボランチが守備範囲広く抑えていて、流れながらも守備をしている」と警戒しつつ、「賢くプレーすれば間違いなく打開できると思う」と力強く言った。

(取材・文 矢内由美子)

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