日本代表の森保一監督が14日、ヨーロッパ視察を前に成田空港で報道陣の取材に応じた。カタールW杯明け初の欧州視察となった前回は1月下旬からの約2週間と短期間だったため、ドイツ中心の訪問となっていたが、今回の帰国予定は5月中旬。約1か月間の欧州滞在では「それ以外のところから回っていければ」と述べ、他国にも足を運ぶ意向を示した。

　森保監督の欧州視察をめぐっては今月上旬、セルティックのアンジェ・ポステコグルー監督がFW古橋亨梧とMF旗手怜央の3月シリーズ招集外について意見交換を求めているという報道がスコットランド現地メディアから発信され、動向に注目が集まっていた。

　この日、報道陣から欧州視察スケジュールを問われた森保監督は「具体的にだいたいのスケジュールは決めているけど、全てお伝えできない」と明言を避け、「入りはフランクフルトで試合を見て、いったんデュッセルドルフのヨーロッパオフィスに行ったあと、ポルトガルであったり、スペインであったり、イングランドであったり、ドイツ周辺のベルギーやオランダにも行ければと思っている」と述べるにとどめた。

　一方、スコットランドでの報道は把握しているといい、「私は英語はそんなに話せないが、英語が得意な方から訳して聞いていると、(メディアの)皆さんがいうほど喧嘩腰で『話に来い、選べ』ということではなく、『いつでもセルティックに来るのであればウェルカムだよ』ということで書いてあると聞いた」と見解を述べた。

　その上で「メディア上で見た時は構えるところもあったが、これまでも(昨年2月に)セルティックにお伺いさせていただいたこともあるけど、監督はいつもウェルカムで話してくれるし、選手の日本人選手の今の状況を話してくれて、日本の代表のためにも有益な情報をくれている」と良好な関係性を強調。「友好関係をより築いていければ。そして監督同士、リスペクトできる監督なので話ができる機会があれば行きたい」と面会にも意欲を示した。

　また6月シリーズでの古橋、旗手の招集については「選べるかどうかという点では選べる枠が決まっているので、選ぶかどうかはわからないが、常に結果を出しているところは見ているし、いつでも日本代表の戦力としてプレーできる価値のある選手だと思っている」と述べるにとどめた。

(取材・文　竹内達也)