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いざアルゼンチンへ…開幕1か月前の異例すぎるU-20W杯の代替国決定、U-20日本代表・冨樫監督「イレギュラーすぎてなすがまま」

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冨樫剛一監督 ※写真は過去のもの

 5月20日開幕のU-20ワールドカップは、先月末にインドネシア開催が白紙となり、今月17日にアルゼンチンでの開催が正式に決定。開幕まで約1か月に迫った中、詳細な日程が決まるグループリーグ組み合わせ抽選会は21日に行われる。同大会に出場するU-20日本代表の冨樫剛一監督は、18日の候補合宿終了後の囲み取材で「何も考えようがない(笑)。いつ出発するかも決めようがないし、飛行機をとにかく取らなきゃという感じですよね」と心境を語った。

 本来であれば3月31日に行われるはずだった、出場24か国による組み合わせ抽選会。しかし、開催国だったインドネシア国内で、出場国として名を連ねていたイスラエルの参加に反発の声が挙がる。その結果、国際サッカー連盟(FIFA)は3月29日、インドネシアから開催権を剥奪。半月を経た今月17日、立候補していたアルゼンチンが代替開催国として正式決定した。

 インドネシアへの移動から、地球の裏側であるアルゼンチンへの移動に変わったことで、移動時間や時差、環境変化の影響が大きくなった。現状では、各選手の国内でのスケジュールを考慮し、選手たちがバラバラに出発する可能性すらある。冨樫監督は「ベストな日程を考えるとして、Jリーグもある中で、Jリーグにも協力してもらわないといけない」と頭を抱える。

 組み合わせとともに試合会場が決まらない限りは、移動ルートや日時、宿泊場所、練習場所なども決めることができない。指揮官は「まず抽選が終わって、日程が決まらないと、何も起きないかな」と身動きできない現状を明かした。

 組み合わせ抽選会は今月21日にスイスのチューリッヒで行われる。冨樫監督も出席するが、それがスイスまで赴くのか、オンラインで参加するのかは3日前の現時点でも定かではないという。

「そんなに近くないよね……ヨーロッパって(笑)」と冨樫監督も困惑。「でも行くことが必要であれば、もちろん行かなければいけない。本来なら(開催国に)行って抽選をして、そこのキャンプ地を見て回って、同じグループじゃないところと折衝してトレーニングマッチを組む。イレギュラーすぎてなすがまま」と達観した表情で語っていた。

(取材・文 石川祐介)
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