beacon

U-18同期のA代表入りも刺激に…パリ候補復帰の明治大DF岡哲平「この短期間で成長曲線を上げていかないと」

このエントリーをはてなブックマークに追加

明治大DF岡哲平

 U-22日本代表候補の合宿初日を迎えた明治大DF岡哲平(4年=FC東京U-18出身)は昨年5月のU-21日本代表トレーニングキャンプ以来、約1年ぶりとなるパリ世代の代表候補入りとなった。同世代の中心選手が名を連ねた前回とは異なり、今回は過去の招集経験が少ないプロ組と大学生中心のラージリスト合宿。その中では経験豊富な186cmのCBは「明治でやっていることを100%表現することがテーマ」と日常のクオリティーの高さを示していくつもりだ。

 明治大からは岡のほか、世代主力で3月の欧州遠征にも帯同したMF佐藤恵允、前橋育英高出身のMF中村草太も選出され、法政大と並ぶ最大勢力となった。「明治でやっている3原則。球際、切り替え、運動量というところを見せていければ」。そう意気込む岡は「即席で作られたチームの中でも、明治でやっている自分や恵允、中村とかが率先してやっていかないといけない」とチームの基準向上への使命感ものぞかせた。

 自身がパリ世代の代表活動から離れていた間、FC東京U-18の同期だったDFバングーナガンデ佳史扶はA代表に上り詰めた。

「刺激になった。今のままじゃそのレベルに達していないけど、毎日毎日どこを見てやっていくかが大事。どこを意識して取り組むかを考えて、すぐにやれる準備はしている。いつ選ばれてもいい準備をしていきたい」

 高い基準を大学でのプレーにも取り入れ、その差を埋めようとしているようだ。「大学の中でも違いを出さないといけないと思っている。大学生相手にこれくらいできるでしょということではなく、もっと上のレベルに照準を合わせてやっていかないと、同じ年でもJリーグにずっと出ている選手、海外で活躍している選手もいる。基準をどんどん上げる作業をしているところ」。

 その中で取り組むのは、強みでもある攻撃スキルのさらなる向上だ。「前からプレッシングをかけられても1枚剥がしてドリブルで運んでいくところ、攻撃参加していくCBというのを意識している」という岡は「後ろからの組み立て、ビルドアップはもっと精度を高めていきたいし、自分は両足で蹴れるのでフィードも武器にチャンスを作っていけたらと思っている」とアピールポイントを語る。

 また守備面でも「大学だとフィジカルは通用するけど、海外の選手を相手にするとスピードや身体の強さがまだ足りないと思う。その中でも予測や駆け引きをもっと高い基準でやらないといけない」と国際大会の基準を意識。この先もU-22日本代表に選ばれ続け、海外遠征のチャンスも掴むべく、「ここで圧倒的なパフォーマンスをしてアピールしたい。6月にも海外遠征があって、9月にアジア杯予選やアジア競技大会があるので、この短期間で成長曲線を上げていかないといけない」と力を込める。

 今季は未来を大きく左右する大学ラストイヤー。来年7月に控えるパリ五輪本大会を見据えると、キャリア選択も重要になる。「(進路は)まだ決まっていないけど、来年7月には(本大会が)始まるので、ステップアップしたチームで試合に出ることもそうだし、(CBには)木村誠二とか西尾隆矢といったライバルがいる中、同じ特徴だけだと試合数でそうした人たちのほうが大きい経験をしているので、違う武器も出していければと思っている」。まずはこのトレーニングキャンプで爪痕を残す構えだ。

(取材・文 竹内達也)

TOP