beacon

U-22日本代表候補合宿で違いを見せる1ゴール! 明治大MF佐藤恵允が見せた“代表常連”の自覚と危機感

このエントリーをはてなブックマークに追加

MF佐藤恵允(明治大)

 代表常連の違いを見せつけた。U-22日本代表候補は26日の合宿最終日に紅白戦を実施。初招集が大半となった招集メンバーの中で、数少ない常連組のMF佐藤恵允(明治大)はしっかりと1ゴールを記録。「ずっと選ばれている分、全員より圧倒していかないといけないという立場。そういう面ではまだまだ物足りない。選ばれている以上、ここで自分が突出しないと責任を果たせない」と代表選手としての自覚をのぞかせた。

 候補合宿最終日で15分3本の紅白戦が行われた。佐藤は1本目で4-2-3-1の左サイドハーフとしてプレー。2本目はベンチから見守ったが、3本目は右サイドハーフで起用される。すると、3本目の13分に躍動する。

 これまでの代表活動で培った攻撃パターンだった。佐藤は右サイド際に張ると、FW鶴野怜樹(福岡)がPA右のスペースに走り込む。鶴野が空けたスペースを使い、佐藤が敵陣PA右深くまで進入。「あの角度だったらニアしかなかった。ちょっとテンポをずらしてシュートをニアに打てて入った」。PA右のゴール前から渾身のシュートを決め切った。

 外国との真剣勝負で手にした経験は、貴重な武器に変わりつつある。大岩剛監督体制では過去4度招集され、追加招集もあった中で、U23アジア杯や3月の欧州遠征・U-22ドイツ代表戦とU-22ベルギー代表戦でゴールという結果を残してきた。積み上げた経験が、佐藤の真価を発揮させる。大岩監督は「海外勢と何試合もやることで、おそらくそれが身に付いている」と初招集組との違いを語った。

 佐藤も代表で身に付けたサイドでの攻撃パターンに手応えを示す。「あの得点だけでもずっと代表でやってきている攻撃が出た。まずはそこでひとつの経験が出たと感じている」。海外や国内のプロクラブでプレーするチームメイトと切磋琢磨してきたことが、スムーズに結果に表れた。

 追加招集でのメンバー入りが多いという自身の現状を「境目に入るか入らないか、グレーゾーンのところにいる選手」と飲み込む。今回の合宿でメンバーに「少しは近づいた」と成長を認めつつ、さらなる一歩を踏みしめていく。「もっと圧倒的な選手になって、もっと立ち位置を上げるくらいやらないとダメ」。招集すべき選手になるまで、まだまだ実力を磨くつもりだ。

(取材・文 石川祐介)

TOP