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U-22日本代表候補が合宿最終日で紅白戦! 明治大MF佐藤恵允ら4人がゴール! 大岩監督「日常を変える意識を」

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ゴールを決めたMF永田貫太(中京大)

 2024年パリオリンピックを目指すU-22日本代表の候補合宿は26日、千葉市内で4日目を迎えた。4日間続いた合宿の最終日には紅白戦を15分3本実施。4ゴールが生まれ、得点者はMF中川敦瑛(法政大)、MF永田貫太(中京大)、DF吉田真那斗(鹿屋体育大/横浜FM内定)、MF佐藤恵允(明治大)だった。

 パリ五輪世代は9月以降、U23アジア杯予選や国際Aマッチウィーク期間外に行われるアジア大会など、国際コンペティションが続く。今回の合宿は主力以外の新戦力発掘、選手層底上げの意味合いで行われた。これまでの常連組は少数で、28人中18人が初招集。Jクラブの選手が12人で大学生は16人となった。最終日となる候補合宿4日目は28人全員が集合。小雨と強風が吹き荒れる中、ウォーミングアップやボールを使った軽めの練習を行い、最後に15分3本の紅白戦が行われた。

 両チームともに4-2-3-1の布陣。1本目のビブス有りチームはGKが野澤大志ブランドン(FC東京)で、4バックは左からDF加藤聖(長崎)、DF岡哲平(明治大)、DF山崎大地(広島)、吉田。ボランチ2人はMF山内日向汰(桐蔭横浜大/川崎F内定)とMF細谷航平(法政大)。2列目は左から永田、MF藤井皓也(中京大)、MF近藤友喜(横浜FC)。1トップはFW中島大嘉(札幌)が入った。

 ビブス無しチームはGKが中島佳太郎(常葉大)、4バックはDF今野息吹(法政大/G大阪内定)、DF根本健太(流通経済大)、DF関根大輝(拓殖大)、DF長澤シヴァタファリ(関東学院大/鳥栖内定)。ボランチ2人はMF櫻井辰徳(徳島)とMF谷内田哲平(京都)。2列目はMF佐藤恵允(明治大)、中川、MF鮎川峻(広島)。1トップはFW木村勇大(京都)となった。

 6分、ビブス無しが先制ゴールを挙げる。鮎川のシュートがゴール前にこぼれると、最後は中川が決め切った。だが、ビブス有りもその2分後にやり返す。山内が敵陣PA付近まで迫り、最後はボールを収めた永田がシュートを沈めて1-1と同点にした。

 1-1で迎えた1本目終了間際、ビブス有りは加藤が左サイドから得意のクロス。ニアサイドから中島大がヘディングシュートで合わせるが、クロスバーを叩く。試合はそのまま終了し、1-1の引き分けとなった。

 2本目は、1本目に抜けていたMF中村草太(明治大)、FW鶴野怜樹(福岡)、MF美藤倫(関西学院大/G大阪内定)、DF坂岸寛大(新潟医療福祉大)が入る。加藤、中島大、櫻井、佐藤が抜けた。GKはビブス有りが野澤、ビブス無しが中島佳だったが、8分に途中交代。ビブス有りは小畑裕馬(仙台)、ビブス無しが藤田和輝(栃木)となった。

 2本目のビブス有りはGKが野澤(→途中で小畑)、4バックは左から坂岸、岡、山崎、吉田。ボランチ2人は細谷と山内。2列目は左から永田、藤井、近藤で、1トップは木村が入った。ビブス無しはGKが中島(→途中で藤田)、4バックは左から今野、根本、関根、長澤。ボランチ2人は美藤と谷内田。2列目は左から中村、中川、鮎川で、1トップに鶴野となった。

 9分にゴールを決めたのはビブス有り。左サイドからのグラウンダーのクロスを、吉田がダイレクトで合わせる。山なりのボールはそのままゴールに決まり、2本目はビブス有りの1-0となった。

 3本目は木村、鮎川、今野、細谷がピッチ外へ。ビブス有りはGKが小畑、4バックは左から坂岸、山崎、岡、吉田。ボランチ2人は櫻井と山内。2列目は左から永田、藤井、近藤で、1トップは中島大。ビブス無しはGKが藤田で、4バックは左から加藤、根本、関根、長澤。ボランチ2人は美藤と谷内田。2列目は左から中村、中川、佐藤で、1トップは鶴野となった。

 ビブス無しは7分に谷内田に代えて細谷を投入。ビブス有りは10分に坂岸が左サイドからクロスを上げる。PA内で中島大が再びヘディングシュートで合わせるが、これもゴールとはならなかった。逆に13分、佐藤が鶴野との好連係でPA右からシュートを決め切り、1-0とした。ビブス有りは終了間際に永田がPA左からシュートを放つも、決め切れなかった。

 試合はそのまま終了。1本目は1-1、2本目はビブス有りが1-0、3本目はビブス無しが1-0で、合計2-2のドローとなった。

 28人中18人が初招集の中、大岩剛監督が今回の合宿で挙げたテーマは「チームのコンセプトを理解してもらうこと」「自分の得意なプレーを100%でやってもらうこと」「自チームに戻っても、選ばれたときにすぐ変えられるマインドにすること」の3つだ。指揮官は「選手をことこまかく観れた。非常に有意義だった。彼らにとっても刺激のあるキャンプだったと思ってもらいたい」と手応えを語った。

 今回の候補メンバーが正規メンバー入りするために、大岩監督が求めることは日常の過ごし方だという。「視察に行ったとき、選手がどう変わったか。目の色が、立ち振る舞いがどう変わっているのかリサーチをする。いままで呼ばれた選手も含め、当然そこには競争がある。ひとつ光るものがあれば、“旬である”という評価のもとに招集をしたい」。集まる機会は限りなく少ない。だからこそ「求めるしかない。自分たちで気づいて、日常を変えるしかない。そういう意識になってくれればいい」と日々を意識的に過ごすことを求めていた。

(取材・文 石川祐介)

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