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U-20W杯の日本代表メンバーはアジア杯参加組18人、新たに海外組2人…指揮官は「最後選ぶのが難しかった」と苦悩も

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U20アジア杯を戦ったメンバーたち

 5月20日にアルゼンチンで開幕するU-20ワールドカップの日本代表メンバーが8日に発表された。今回発表されたメンバーは、3月のU20アジア杯に参加したメンバー18人と、新たに招集された海外組2人の合計20人。残り1人は今後のコンディションチェックを経て、改めて招集されるという。

 3月のU20アジア杯はメンバー23人で挑んだが、今回のW杯はそこから2人減り、メンバーの枠は21人。GKは3人で、フィールドプレーヤーは18人という構成になる。冨樫剛一監督はU20アジア杯をベスト4で終えた上で、あえて今大会の目標を世界一に設定。そこから、今大会のメンバーとなる暫定20人を選んだ。

「(世界一の)目標にわれわれが近づくためには、どういう選手を選んだらいいのか。ベスト4に残ったアジアの4チームを比較したときに、私たちがよかったものはより良くしていかないといけない。自分たちができなかったものが、不足しているものなのか、意識の問題なのか、そういうところでしっかり精査をする。そして、予選で当たる3チームを想定した中で、自分たちのウィークをよりストロングに変えていけるようなメンバー構成をして、この選手を選出しました」(冨樫監督)

 現状キャプテンは未定だが、冨樫監督は過去にキャプテンを務めた選手になることを示唆。「基本的には私たちのチームが積み重ねてきたものを、そのまま大会に向けて出せるような選考をしていきたい」と語る。昨年のU20アジア杯予選でキャプテンマークを巻いたMF山根陸(横浜FM)、今年3月のU20アジア杯でチームをけん引したMF松木玖生(FC東京)といった選手たちが務める可能性が高い。

 Jクラブでは若手の年代として、実戦経験を積むことが難しいとされるU-20世代において、冨樫監督は過去に「試合に出ていない状況も想定していた」と語っていた。自身の想定よりも多くのメンバーが実戦経験を積んできており、3月のU20アジア杯では国内での公式戦デビューをしていなかったDF高井幸大(川崎F)が4月以降で公式戦7試合でフル出場など存在感をアピールしている。「常に言っているのは日常が大事だと。自チームが大切だと話している中でポジションを取って、ゲームに出始めている選手たちもたくさんいることは、間違いなく日本にとっても大切なこと」とポジションを掴んだ選手たちを称賛。候補が増えていく中で限られた枠を厳選することに「そういう意味では、私の選考も最後選ぶのが難しかった」と苦悩を明かした。

 チーム全体のレベルが上がっていく中、指揮官が重視した点は「(フィールドプレーヤー)18人を選ぶ中でのポジションバランス」だという。各ポジションでスペシャルな選手を何人選ぶか、また選手が思考の柔軟性を持ってトライできるか、という二つのポイントを掲げた。「もともと私たちのチームは、システムも含めて柔軟性を持っているチーム。より新しい考えを持っている中で、選手たちにはトライをしてもらう」。ここまで積み上げてきたベースに加え、プラスアルファでできることの上積みを要求。柔軟性を持って頂点を目指すことを求めた。


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