beacon

右SB起用にも物怖じせず「すごく楽しかった」、マイペースにU-20W杯初戦をこなしたDF高井幸大

このエントリーをはてなブックマークに追加

DF高井幸大(川崎F)

[5.21 U-20W杯グループC第1節 日本 1-0 セネガル]

 試合後には外国の取材陣に囲まれながらも、疲れを見せずに大きな笑い声をあげていた。U-20日本代表の初戦勝利に大きく貢献したDF高井幸大(川崎F)は不慣れな右SB起用にも「すごく楽しかったです」と振り返った。

 アフリカ予選を全勝で勝ち進んだセネガルにして、もっとも警戒するポイントだったのが左ウイングの10番FWサンバ・ディアロ。公式記録上でも、日本は左サイドからファイナルサードまで進入を許した回数は30回を超えていた。日本の右サイドをカバーすべく、冨樫剛一監督が採った采配が高井の右サイドバック起用だった。

「向こうの10番はとても危険だった。高さでも私たちよりも平均身長が高い中、やはりAFC(U20アジア杯)からの改善も含めて、高さを補うというところはできたのかなと。それと同時に彼のセンターバックとしてのJ1で出ている自信だったり、対人能力は十分やれると判断して、今日あそこで使いました」(冨樫監督)

 高井は「(ディアロが)速いのはわかっていた」と振り返る。そのスピードで振り切られることもあったが、右CBのDFチェイス・アンリとの連携で失点のピンチをくぐり抜けた。「少し押され気味のゲームにはなりました。だけど力強くみんなで守り勝った。初戦で固い試合にはなりましたけどよかった」と笑顔で勝利を噛み締めた。

 左SBの高橋仁胡が左肩上がりになり、左CBの田中隼人、右CBのアンリ、右SBの高井で3枚気味に回す時間もある中、高井は前線に上がったことで前半15分のゴールが生まれた。相手のクリアボールを192cmの高井が頭で押し返すと、MF永長鷹虎(川崎F)、MF福井太智(バイエルン)とパスが渡り、最後にMF松木玖生(FC東京)が左足を一閃。「自分の守備からうまくいったけど、玖生のシュートがスーパーだった」。高井は謙虚にキャプテンを称えた。

 現地入りから髪を短髪に剃り上げた理由は「もともと坊主にしたくて、仁胡が切る人を呼んでくれたのでクマ(熊田直紀)と一緒の感じにしてもらった」と深い意味はない様子。24日(日本時間25日午前6時)の次戦・コロンビア戦に向けて「前線にいい選手がたくさんいる。そこは勇気を持ってラインを上げられるように」と意気込みを語った。

(取材・文 石川祐介)
●U-20ワールドカップ2023特集ページ

TOP