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U-17日本代表が“U17アジア杯壮行試合”で筑波大に連勝!「基準が上がっている」名和田や道脇らがゴール

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得点を決めたFW道脇豊(熊本)

 タイで行われるAFC U17アジアカップに出場するU-17日本代表が11日、国内最終調整となる筑波大とのトレーニングマッチに臨んだ。2チームを編成してそれぞれ40分×2本を行ったが、いずれも2-1で勝利した。同代表は明日12日に、決戦の地バンコクに向け出発する。

 1、2本目の相手は前日に関東大学リーグに出場したメンバーも並ぶ、いわゆるAサブと言われる構成で、流石にボールを持たれる場面も少なくなかったが、しっかりと勝利で練習試合を締めくくった。

 森山佳郎監督も「こんなに(ボールを)持たれるゲームはないだろうけど、どことやっても苦しい時間帯はある」と収穫を強調。「今日はみんなヘロヘロになったと思うので、あと何日間で調整したい。初戦は相当重要なので」と、17日のウズベキスタン戦に照準を絞った。

 攻撃陣が好仕上がりをみせた。U-17日本代表は開始4分にゴール前で抜け出したFW名和田我空(神村学園高)が鮮やかなループシュートを決めて先制。さらに同34分には左サイドをオーバーラップしたMF川村楽人(東京Vユース)のクロスからFW道脇豊(熊本)がゴール前の混戦を蹴り込んで、1本目を2-0とした。

 2本目は大学生の圧力に苦しむが、前半11分にGK後藤亘(FC東京U-18)がライン上でかき出すビッグセーブを見せるなど、粘り強く守っていく。MF中島洋太朗(広島ユース)のミドルがクロスバーを叩き、逆に14分にMF廣畑晴揮(4年=三田学園高)のクロスからMF瀬良俊太(4年=大宮U18)に決められて1点を返されるが、同点弾は許さなかった。

 3本目と4本目は両チームともメンバーを大きく交代。ただここでもU-17代表は決定機を確実にものにする。3本目の15分にMF山口豪太(昌平高)が左サイドを深く突破。マイナスにクロスを上げると、トレーニングパートナーとして参加しているFW前田勘太朗(横浜FCユース)が蹴り込んで先制。

 4本目の開始早々にFW宮林優壮(3年=駒場高)に華麗なボレーシュートでゴールネットを揺らされるが、終了間際の36分、MF矢田龍之介(清水ユース)のスルーパスに右サイドから斜めに走り込んだMF杉浦駿吾(名古屋U-18)が右足で前に出たGKを外したシュートを流し込む。“国内壮行試合”で勝ち切る勝負強さを見せつけた。

 2本目と4本目が終わったあとには、PK戦も実施。しっかりと本番を想定した練習も行った。7日から始まった合宿中には、ロールモデルコーチとして元日本代表の中村憲剛氏、ゲストコーチとして同大黒将志氏が参加。攻撃パターンの落とし込みがあったという。

 この日の試合でも、森山監督が「練習通り!」と選手たちを称える声が聞かれた。指揮官は「教えてもらったことがすぐにできるわけじゃないけど、お互いの意思を合わせて、これでチャンスが作れるんだというところの基準が上がっている」と頷くと、「ひとつのポジショニングや動き出しとかも相当こだわって言ってくれて、FWは特に刺激になったじゃないかな」と目を細めていた。

 タイで行われるAFC U17アジアカップは、15日に開幕。日本はD組を戦い、17日にウズベキスタン、20日にベトナム、23日にインドと対戦。上位4チームに与えられるU-17ワールドカップ出場権を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
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